近年の家計消費支出についてnabe/近年の家計消費支出に...実質家計支出の推移...

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近年の家計消費支出について 20171一橋大学経済研究所 阿部修人 1

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近年の家計消費支出について

2017年1月

一橋大学経済研究所

阿部修人

1

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国民経済計算における家計消費

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GDPに占める家計消費支出の割合

(名目、帰属家賃除く)

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GDPに占める家計消費支出の割合

(実質、帰属家賃除く)

名目、実質両方でC/Yは2014年以降低下し、さらに減少が続く

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消費・GDP比率低下はなぜ起きるのか?

• 景気循環: 消費は安定しているが、生産は不安定。不景気時にC/Yは増加、好景気時には低下。

• オイラー方程式:消費増加率(C(t+1)/C(t))

=f(実質金利(+)、固定資本減耗(-)、時間選好率(-)

• 定常状態水準

C/Y =f(固定資本減耗(-),K/Y(-))3

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固定資本減耗の役割

• IT資本、無形資産の増加により、固定資本減耗の推計が過少になっている可能性はないか?

• 労働分配率が世界各国で低下傾向にあることに注目が集まっているが、固定資本減耗を分母から取り除くと、低下していないという指摘(Cho et al. (2016), Bridgman (2014))

• 企業が金をため込んでいるのではなく、netでみたら労働者への配分割合は変わっていない可能性がある。

• 論争中。減価償却は難しい・・・

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一財モデルでは捉えられない諸要因

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食料価格の推移

出典:総務省全国消費者物価指数

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帰属家賃除く総合物価指数 食料物価指数

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エンゲル係数の推移

出典:家計調査二人以上、前方12か月移動平均注意: 横軸の時間は一年ずらして解釈する必要あり

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名目家計支出の変化

出典:家計調査二人以上、前方12か月移動平均注意: 横軸の時間は一年ずらして解釈する必要あり

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名目消費支出 名目食料支出(右軸)

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実質家計支出の推移

出典:家計調査二人以上、物価指数、いずれも前方12か月移動平均全国消費者物価指数(帰属家賃除く総合、食料)で実質化注意: 横軸の時間は一年ずらして解釈する必要あり 9

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実質消費支出 実質食料支出(右軸)

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すなわち

• 2012年後半から現在まで、食料物価は93から103まで上昇。

• その間、実質食料支出はほぼ不変。

• 名目食料支出が価格上昇分増加。

• エンゲル係数も増加

• この食料物価の上昇はどの程度家計消費全体に影響を与えたのか?

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食料価格上昇の影響

• 超大雑把な試算です• 世帯当たりの食料支出は毎月7万円ほど。総消費支出の23-25%。

• 帰属家賃を除く家計消費支出は240兆円。• そのうち23%が食料とし、さらにその10%とすると、総家計支出の2.3%が食料価格上昇により消えたことになる(食料価格増加は誰の所得にもなっていないと仮定)

• 消費税増税分の3%を引いても7%。もしも家計消費支出が23×0.07=1.6%高かったら・・・

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GDPに占める家計消費支出の割合(名目、帰属家賃除く)

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45.8%まで増加

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精緻に分析するためには

• 財間の相対価格の変化と所得の変化を含んだ需要システムの推計が必要

• 各種価格・所得弾力性を推計し、Counter-Factual Simulationを行う必要がある

• Almost Ideal Demand Systems (AIDS)がよく用いら

れる。そのままだと、所得の影響が線形になるので、Banks, Blundell, and Lewbel (1997, R.E.Stat)のQuadratic AIDSがより適切。

• 集計量でも計測可能(コホートでも個票でも可能)

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そのほかの要因の可能性と検証方法について

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(1) 逆資産効果について

• 株価、土地等の資産価格の変動が家計消費に影響を与えている可能性

理論的には、消費は現在の資産水準及び恒常所得の関数なので、資産効果は理論的には存在しうる。欧米では、Dynan and Maki (2001)、Sousa (2009)などで強い資産効果が観察されている。日本では宇南山・古村(2014)が、2012-13年における消費増加の40%が資産効果で説明可能としている

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資産効果推定の問題

• 日本では個人の持つポートフォリオと消費の両方を含むデータが存在しない

• 宇南山・古村(2014)は、家計が保有する株式が日経225と同質と仮定。家計の30%程度が株式を保有しているが、それらのどの程度が資産価格が変動するリスク資産としてみなしているかかななり疑問(祝迫さんによる一連研究)

• 慶応パネルでは保有有価証券の時価を質問しているので、パネルデータを用いた分析が可能。

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高齢化の影響

• 高齢家計が増加すると、雇用者報酬よりも金融資産収益率(金利)や年金に消費が依存するようになり、景気との相関が弱くなる可能性。

• 平均余命の長期化は、若年家計では貯蓄増加・消費低下、マクロでは貯蓄低下・消費一定。少子化を伴うと、マクロの貯蓄低下・消費低下を引き起こす。

• 総務省家計調査の消費水準指数は、高齢化の影響を除いているが、かなり大雑把

• 家計調査からコホートデータを作成し、各世代別で、家計消費決定パターンに変化が生じているかを分析する意義は大きい

• 30代、40代、50代、60代家計の消費と可処分所得の関係(家計属性をコントールしたもの)の時系列変化を追跡すれば、高齢化の影響とそうでないものの識別が可能

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将来不安の影響• 高齢化、年金、国の財政、将来の物価等、将来不安が家計消費を減らしている可能性。

出典:家計調査勤労関係、前方12か月移動平均

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黒字率(%)

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家計貯蓄率は税率改定前の駆け込み需要の影響から脱し、増加

直近のSNAにお

ける家計貯蓄率の増加は家計調査における黒字率の変化と整合的

ただし、家計調査は勤労家計限定

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出展: 国民経済計算注: 調整可処分所得は家計最終消費支出デフレーターで実質化。前方12か月移動平均

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家計貯蓄率 調整可処分所得(純)右軸

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将来不安の推定手法

(1) 直接アプローチアンケートで、どの程度不安かを質問する(慶応パネルデータは将来不安について質問)この手のアンケートでは、不安と答える人が多くなる傾向。解釈に困るケース。

(2) 間接アプローチ予備的貯蓄モデルの構造推計を通じ、将来不安の増加が貯蓄を引き上げているかどうか推定:消費のライフサイクルプロファイルの形状の変化があれば、そこから間接的に推計

(3) 将来不安の中には、将来所得の低下(恒常所得の低下)が含まれている可能性もある。その視点での分析も可能。

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流動性制約

• 消費税増税により流動性制約に陥る家計が増加し、消費が低下した、と主張する経済学者が2014年の税率改定以降ときおりみかけた

• それだと、2015年以降の消費の低下が説明できない。

• マクロで見た貯蓄率増加とも不整合。

• 流動性制約に陥った家計の識別方法には様々なものがある(阿部(2011)にサーベイがあります)。

• 家計経済研究所のパネルデータなどを用いて推計することは可能。

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利子所得減少

• 利子率の増加は一般的に消費変化率を増加させる。

• 高齢世帯の消費の利子弾力性は平均よりも高い可能性は確かに存在。

• 過去の家計調査から推計可能。ただし、日本のパネルデータでは、高齢家計が正の金利に直面していた時期をカバーしていない。

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喚起策はあるのか?

• なぜ消費が現在の水準にあるのか、それは過小なのか、適正水準なのかを知る必要がある。

• 現在観察されている消費支出水準が経済学的にどのように説明されるのか?

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家計消費支出の内訳

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耐久財 半耐久財 非耐久財 サービス支出(右軸)

最近の数年で低下しているのは、耐久財と非耐久財

サービスは増加

出展:

国民経済計算実質家計消費支出

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耐久消費財喚起策?

• リーマンショック時のエコポイントが耐久消費財市場に与えた影響(短期、長期ともに)は非常に大きかったと思われるが、その定量分析は非常に困難。

• 耐久消費財や保存可能な半耐久財、日用品の消費関数の推計は学術研究のフロンティア。いまだ発展途上。わからないことだらけ。

• 耐久消費財へのクーポンは貯蓄に回らない可能性が高いが、その分、市場をゆがめるコストがあることにも留意。特に必要のない冷蔵庫を皆が一斉に買ってしまうと、その後数年にわたり冷蔵庫市場が冷え込んでしまう。

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ワークライフバランス?

• 高齢家計の増加により医療関係のサービス需要は長期的にはかならず上昇。

• 高齢者・女性の労働参加率の上昇により消費パターンに構造変化が起きている可能性は否定できない。

• 育児や介護の負担がどの程度家計消費や労働供給の阻害要因になっているかの推計はぜひ行うべき。

• この結果により、育児、介護にかかわる産業への補助や家計に対する(育児・介護に限定した)クーポンは大きな消費増加効果をもつ「可能性」がある。週に一度の家事代行券、高齢者(要介護)を引き取っての二泊三日の旅行券とか?

• クーポンの使用先が十分にあるかどうかが不明。ちゃんと供給を確保できるのか?シルバー人材の活用?

• 育児・介護負担の定量的分析が必要!

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