PROFIBUS(PA912)モジュール取扱説明書...ユニファイドコントローラnvシリーズ...

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取扱説明書PROFIBUS(PA912)モジュール

ユニファイドコントローラnv

シリーズ　PROFIBUS(PA912)モジュール取扱説明書

〒105-8001 東京都港区芝浦1-1-1（東芝ビルディング） 5307.3.1107

ユニファイドコントローラ

nvシリーズ

ユニファイドコントローラnvシリーズPROFIBUS(PA912)モジュール取扱説明書

ご注意⑴本書に掲載してある技術情報は、製品の代表的動作・応用を説明するためのもので、その使用に際しての当社および第三者の知的財産権その他の権利に対する保証または実施権の許諾を行うものではありません。

⑵本書の内容の一部または全部を無断で転載することは禁止されています。⑶本書の内容については、お断りなく変更することがあります。⑷本書の内容については万全を期しておりますが、万一不可解な点や、誤り、お気づきの点がございましたら、ご一報くださいますようお願いいたします。

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2011年　7月　第3版発行

発行　株式会社東　芝社会インフラシステム社　　　ソリューション・自動化機器事業部

〒105-8001　東京都港区芝浦1－1－1（東芝ビルディング）ⒸToshiba Corporation All Right Reserved. 2008-2011 無断複製および転載を禁ず（TDOC）

ユニファイドコントローラ nv シリーズ PROFIBUS(PA912)モジュール取扱説明書 i

製品および取扱説明書には、お使いになる方や他の人への危害と財産の損失を未然に防ぎ、製品を安全に

正しくお使いいただくために、重要な内容を記載しております。

次の内容(表示・図記号)を良く理解してから本文をお読みになり、記載事項をお守りください。

表示の説明

表示表示の意味

“回避しないと、死亡または重傷*1 を招く差し迫った危険な状況になること”を示しま

す。

“回避しないと、死亡または重傷*1 を招く恐れがある危険な状況になること”を示しま

す。

“回避しないと、軽傷または中程度の傷害*2 を招く恐れがある危険な状況および物的

損害*3 のみの発生を招く恐れがあること”を示します。

*1：重傷とは、失明、けが、やけど(高温・低温)、感電、骨折、中毒などで後遺症が残るもの、および治療に

入院や長期の通院を要するものを指す。 *2：傷害とは、治療に入院や長期の通院を要さない、けが、やけど、感電などを指す。 *3：物的損害とは、財産・資材の破損にかかわる拡大損害を指す。

図記号の説明

図記号図記号の意味

禁止(してはいけないこと)を示します。

具体的な禁止内容は、の中や近くに絵や文章で示します。

指示

指示(必ずすること)を示します。

具体的な指示内容は、の中や近くに絵や文章で示します。

警告

警告を示します。

具体的な警告内容は、の中や近くに絵や文章で示します。

(注)本体表示に合わせて、禁止、指示、警告の説明内容が変わります。

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1. 設置時における安全上のご注意

装置を接地する

感電・火災の原因になります。

次の環境で設置・保管・使用をしない

・じんあいの多い場所

・腐食性ガス(SO2、H2S)、可燃性ガスの

発生する場所

・許容値を超える振動、衝撃のある場所

・急激な温度変化により結露するような場

所

・設置条件から外れる低温または高温

・設置条件から外れる高湿度

・直射日光の当たる場所

・強い電波や磁界を発生する機器の近く

事故の原因になります。

装置は、保守・点検が容易にできる場

所に設置する

事故の原因になります。

通風口、吸排気口はふさがない

過熱などによって、火災や故障の原因にな

ります。

システムの据付け・配線は、本書に記

載している設置条件、取付方法を守る

落下、火災、故障、誤動作の原因になりま

す。

ユニファイドコントローラ nv シリーズ PROFIBUS(PA912)モジュール取扱説明書 iii

2. 保守点検時における安全上の注意

配線後、モジュールを着脱するときは、

必ず外部電源が切れていることを確認

する

モジュールの外部端子台裏面にも電極が

現れ、感電の恐れがあります。

装置やボードを落としたり、つぶした

り、また、これに強いショックを与えない

故障の原因となります。

装置、ボードに触れる前には、接地さ

れた金属に触れて人体に帯電している

静電気を放電する

静電気により、装置の誤動作や故障の原

因となります。

装置やモジュール、ボードの汚れは、

柔らかい布でふく

汚れがひどい場合は、水でぬらした布を固

くしぼってふいてください。

汚れたままにしておくと、誤った判断や誤操

作の原因になります。

ユニットやベースユニットから取り外し

たボードやモジュールは、接地された

机の上に導電性マットまたは導電袋

(予備ボードなどの入った袋)を敷き、そ

の上に置く

静電気などにより部品を壊す恐れがありま

す。

装置やモジュール、ボードの汚れを落

とす場合、ベンジンやシンナーなどは

使用しない

装置のパネルやモジュール、ボードの変形

や変色の原因となります。

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3. 寿命部品交換時における安全上の注意

装置に電源ヒューズや警報ヒューズが

ある場合、これを交換するときには、必

ず事前にその装置のスイッチを OFFに

する

感電や火災の原因となります。

4. 日常使用時における安全上の注意

通電中はモジュール、ユニットの端子

には触れない

感電の原因になります。

装置やモジュール、ボードの改造・修

理・分解・調整はしない

感電・火災・けが・故障の原因になります。

動作不良・故障時は、支社店またはサービ

ス代理店に連絡してください。

電源容量、周波数、電圧および変動率

が、装置の仕様に適合するか確認して

から使用する

適合しない場合は、装置本来の性能が得ら

れないだけでなく、装置を破損したり、過熱

により、火災などの原因になります。

装置の周囲温度や内部温度が異常に

上昇したり、装置に故障が生じた場合

には、使用をやめて装置の電源を切

り、最寄の当社サービス担当窓口に連

絡する

そのままの状態で使用すると、過熱により

火災などの原因となります。

通電中はモジュール、ユニットの端子

には、触れない

感電の原因になります。

この電源モジュールは、nv シリーズ専用の

電源です。単独で他の用途には使用しない

でください。

ユニファイドコントローラ nv シリーズ PROFIBUS(PA912)モジュール取扱説明書 v

モジュール内部の IC 部品や端子、コネ

クタ、ハンダ面など、操作部(モジュー

ル内部の設定スイッチ)以外に手を触

れない

IC、LSI などが静電破壊し、故障の原因に

なります。また、部品リード線の末端での受

傷、高温部品での火傷の恐れがあります。

装置やモジュール、ボードの分解や改

造をしない

装置の安全性が失われるだけでなく、装置

の誤動作や故障の原因となります。

電源コードやケーブルは無理に折り曲

げたり、引張ったり、ねじったりしない

断線や発熱の原因となります。

装置本体などのすきまから金属類を差

し込んだりしない

火災などの原因となります。

5. 輸送・保管・廃棄時における安全上の注意

条例や規則に従う

製品を破壊する場合は、地方自治体の条

例または規則に従ってください。

製品の輸送、保管は、導電性袋に入

れ、さらに梱包箱に梱包して行う

故障の原因となります。

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用途制限

■ この製品は、人の生命に直接関わる装置など(注 1)を含むシステムに使用できるよう開発･製作されたもの

ではないので、それらの用途に使用しないでください。

■ この製品を、人の安全に関与し、公共の機能維持に重大な影響を及ぼす装置などを含むシステム(注 2)に

使用する場合は、システムの運用、維持、管理に関して、特別な配慮(注 3)が必要となるので、当社営業窓

口に相談してください。

(注 1) 人の生命に直接関わる装置などとは、以下のものをいいます。

・生命維持装置や手術室用機器などの医療用機器

(注 2) 人の安全に関与し、公共の機能維持に重大な影響を及ぼす装置などを含むシステムとは、以下

のようなものをいいます。

・原子力発電所の主機制御システム、原子力施設の安全保護系システム、その他安全上重要な

系統およびシステム

・集団輸送システムの運転制御システムおよび航空管制制御システム

(注 3) 特別な配慮とは、当社技術者と十分な協議を行い、安全なシステム(フール･プルーフ設計、フェー

ル･セーフ設計、冗長設計するなど)を構築することをいいます。

免責事項

■ 地震・雷風・水害および当社の責任以外の火災、第三者による行為、その他の事故、お客様の故意または

過失、誤用、その他異常な条件下での使用により生じた損害に関して、当社は一切責任を負いません。

■ この製品の使用または使用不能から生ずる付随的な損害(事業利益の損失、事業の中断、記憶内容の変

化･消失など)に関して、当社は一切責任を負いません。

■ 取扱説明書に記載された内容を守らずに生じた損害に関して、当社は一切責任を負いません。

■ 接続機器との組合せによる誤動作などから生じた損害に関して、当社は一切責任を負いません。

■ お客様作成のアプリケーションプログラムとの組合せによる誤動作などから生じた損害に関して、当社は一

切責任を負いません。

お願い

携帯電話や PHS は、運転中の製品本体および各種伝送ケーブル、I/O バスケーブルなどから 1m 以

上離れたところでご使用ください。システムが誤動作する恐れがあります。

ユニファイドコントローラ nv シリーズ PROFIBUS(PA912)モジュール取扱説明書 vii

この説明書は、ユニファイドコントローラ nv シリーズにオープンフィールドバス PROFIBUS-DP(以降必要の

ない限り、「PROFIBUS」とよびます)を接続する PROFIBUS(PA912)モジュール(以降必要のない限り、「PA912

モジュール」と呼びます)について、その機能、設置や設定方法、保守点検などについて説明しています。

装置を正しく使用するため、まず「安全上のご注意」をお読みください。

PA912 モジュールに関連する説明書には、次のものがあります。

・「ユニファイドコントローラ nv シリーズ本体取扱説明書」 (6E8C4820)

nv シリーズコントローラの本体ハードウェアについて説明しています。

・「ユニファイドコントローラ nv シリーズ type1 機能説明書」 (6E8C4821)

nv シリーズ type1 の機能を紹介し、その基本的な使い方を説明しています。

・「ユニファイドコントローラ nv シリーズ type1 light コントローラユニット取扱説明書」 (6E8C5475)

nv シリーズ type1 light の本体ハードウェアについて説明しています。

・「ユニファイドコントローラ nv シリーズ type1 light 機能説明書」 (6E8C5476)

nv シリーズ type1 light の機能を紹介し、その基本的な使い方を説明しています。

・「ユニファイドコントローラ nv シリーズ type2 機能説明書」 (6E8C5100)

nv シリーズ type2 の機能を紹介し、その基本的な使い方を説明しています。

・「ユニファイドコントローラ nv シリーズ type2 light コントローラユニット取扱説明書」 (6E8C5572)

nv シリーズ type2 light の本体ハードウェアについて説明しています。

・「ユニファイドコントローラ nv シリーズ type2 light 機能説明書」 (6E8C5572)

nv シリーズ type2 light の機能を紹介し、その基本的な使い方を説明しています。

・「ユニファイドコントローラ nv シリーズ／統合コントローラ V シリーズ命令語説明書」 (6E8C4826)

nv シリーズおよび統合コントローラ V シリーズがサポートするプログラム言語(LD、FBD、SFC)について、各

命令語の仕様詳細を説明しています。

・「ユニファイドコントローラ nv シリーズ／統合コントローラ V シリーズ nV-Tool(基本編)

取扱説明書」 (6E8C4890)

nV-Toolを使用して、プログラムを作成、デバック、印刷および保存するための操作方法について説明してい

ます。

・「ユニファイドコントローラ nv シリーズ／統合コントローラ V シリーズ nV-Tool(セットアップ編)取扱説明書」

(6E8C4891)

nV-Tool をセットアップする方法について説明しています。

・「ユニファイドコントローラ nv シリーズ TC-net 100 モジュール説明書」 (6E8C5101)

nv シリーズ type1 と type2 で共通の、TC-net 100(TN8)モジュールについて説明しています。

・「ユニファイドコントローラ nv シリーズ高速シリアル I/O システム TC-net I/O 取扱説明書」 (6E8C5098)

nv シリーズ高速シリアル I/O システム TC-net I/O システムについて説明しています。

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●表記上の約束次の記号による、本書を理解するための約束事項いついて説明しています。

◆ 重要：製品を正しく取り扱うために、特に注意していただきたいことを説明しています。

◆注記：製品を正しく取り扱うために、守っていただきたいことを説明しています。

◇ 補足：補足説明をしています。

●本書の読み方本書は、次の内容で構成されています。

・第 1 章 PA912 モジュールの導入にあたって

モジュールの機能と特長、各部の名称とはたらきについて説明しています。

・第 2 章設置と配線

基本ユニットへの実装方法、各種ケーブルの接続方法について説明しています。

・第 3 章設定

モジュールを正しくご使用いただくための、各種スイッチやパラメータの設定方法について

説明しています。

・第 4 章起動と停止

操作前の確認、起動と停止の方法を説明しています。

・第 5 章トラブルシューティング

故障かなと思ったときの対処の仕方などのトラブルシューティングについて説明しています。

・第 6 章保守点検

日常点検および、定期点検の内容と点検のしかたなどのトラブルシューティングについて

説明しています。

ユニファイドコントローラ nv シリーズ PROFIBUS(PA912)モジュール取扱説明書 ix

第 1 章

PA912モジュールの導入にあたって

…1

1.1 PA912 モジュールの機能と特長 ···································· 2

1.1.1 サイクリック伝送 ···················································· 4

1.1.2 TC-net I/O ループスキャン中速／高速指定 ················· 5

1.1.3 異常時の送信動作 ················································· 7

1.2 各部の名称とはたらき················································· 8

1.2.1 各部の名称 ·························································· 8

1.2.2 各部のはたらき ····················································· 9

第 2 章

設置と配線

…13

2.1 I/O ベースユニットの種類 ··········································· 16

2.2 モジュールの取付け ················································· 17

2.2.1 モジュールの垂直取り付け ····································· 17

2.2.2 モジュールの水平取り付け ····································· 20

2.3 TC-net I/O ループ伝送コネクタの接続 ·························· 21

2.4 PROFIBUS 伝送コネクタの接続 ································· 23

2.5 モジュールの交換 ···················································· 24

2.6 ベースユニットの取外し ············································· 25

第 3 章

設定

…27

3.1 スイッチ設定··························································· 28

3.1.1 TC-net I/O ループアドレス設定スイッチ

(STN-H、STN-L) ················································· 28

3.1.2 動作モード設定スイッチ(MODE) ······························ 30

3.1.3 メンテナンススイッチ(MAINT) ·································· 31

3.2 スレーブ機器構成情報の設定 ····································· 32

3.2.1 マスタノード設定（PA912 GSD ファイルのインストール） ········ 34

3.2.2 新規プロジェクトの作成と機器構成の設定 ·················· 37

3.3 エンジニアリングツールでの設定 ································· 46

3.3.1 構成インポート方式 ·············································· 48

3.3.2 ネットワーク変数登録方式 ······································ 63

3.3.3 タグ登録···························································· 70

第 4 章

起動と停止

…71

4.1 起動前のスイッチの確認 ··········································· 72

4.2 起動のしかた ·························································· 72

4.3 停止のしかた ·························································· 73

6E8C5307 x

第 5 章

トラブルシューティ

ング

…75

第 6 章

保守点検

…79

6.1 点検 ·································································· 80

6.1.1 日常点検 ··························································· 81

6.1.2 定期点検 ··························································· 82

6.2 保守部品 ······························································· 83

付録 A

仕様

…85

A.1 一般仕様 ······························································· 86

A.2 PA912 と BU90A 仕様 ·············································· 87

A.3 PA912 伝送仕様 ····················································· 88

A.4 DC24V システム電源仕様 ········································· 89

A.5 シリアル通信ポート(RS-232C)伝送仕様 ························ 90

A.6 バイトスワップモード仕様 ··········································· 90

A.7 OIS-DS システムアラーム仕様 ··································· 92

A.8 システム障害時における入出力データ仕様 ···················· 95

付録Ｂ

外形寸法

…97

付録 C

関連製品

…99

付録 D

10 進－16 進変換表

…101

1

第 1 章 PA912 モジュールの導入にあたって PA912 モジュールの機能と特長、各部の名称とはたらきについて説明します。

1.1 PA912 モジュールの機能と特長 ······································ 2

1.1.1 サイクリック伝送 ······················································ 4

1.1.2 TC-net I/O ループスキャン中速／高速指定 ···················· 5

1.1.3 異常時の送信動作 ··················································· 7

1.2 各部の名称とはたらき ·················································· 8

1.2.1 各部の名称 ···························································· 8

1.2.2 各部のはたらき ······················································· 9

第 1 章 PA912 モジュールの導入にあたって

6E8C5307 2

1.1 PA912 モジュールの機能と特長

PROFIBUS モジュール PA912 は、ユニファイドコントローラ nv シリーズのコントローラ本体に、PROFIBUS

を接続するための機器です。

PROFIBUS は、シーメンス社が開発し、ドイツ工業規格(DIN19245)、欧州規格(EN50170)を経て国際規格

IEC-61158 を取得した国際標準のネットワークです。また、実際の適用レベルでも、ユーザーズグループの参

加会社が 1100 社以上、約 300 社のベンダが約 2000 種の製品を提供しており、欧州・北米を中心として広く

普及しています。PROFIBUS には DP/FMS/PA の３種類があり、それぞれ高速リモート I/O、コントローラ間メッ

セージ通信、および計装用と適用範囲が分かれています。このうち、PROFIBUS-DP は速度、効率、接続コス

トに優れたフィールドバス向け仕様として最も普及度が高く、PA912 は PROFIBUS-DP DP-V0 プロトコルバー

ジョンに準拠しています。

PA912 は、ツイストペアケーブルで伝送路を構成することができます。

■PA912 モジュールの特長

・PROFIBUS-DP DP-V0 プロトコルバージョン準拠

PROFIBUS のマスタモジュールとして PROFIBUS に接続され、PROFIBUS スレーブ I/O

機器に対して制御可能です。

・TC-net I/O ループとの中継

PROFIBUS スレーブ I/O の入出力データは、TC-net I/O ループ上への中継を行います。

高速サイクリックデータ伝送ができます。

・高速転送

PROFIBUS バス I/O データは、専用伝送ゲートアレーで直接転送されるため、高速な

データ転送ができます。

・高信頼性

PROFIBUS の入出力 I/O データは ECC によるデータチェック及び誤り訂正を行っており、

信頼性の高いデータ転送を実現しています。

PA912 を二重化して用いることは出来ません。ご了承

ください。

PA912 の PROFIBUS のスレーブ I/O 設定には、HMS

社製 PROFIBUS コンフィギュレータツール（Anybus

NetTool-PB）を使用してください。

PA912 を使用する前に、組合せ条件を確認してくださ

い。PA912 の組合せ条件は、次項に記載しておりま

す。

ユニファイドコントローラおよびｎｖツールのバージョン

確認方法は、「はじめに」に記載している PA912 関連

マニュアルを参照してください。


ユニファイドコントローラ nv シリーズ PROFIBUS(PA912)モジュール取扱説明書 3

■ システム構成例

図 1-1 システム構成例

◆重要

・ PA912 を使用するためには、次の組合せにてご使用ください。指定の組合せ条件で使用しない場合、正常に動作しません。

【ユニファイドコントローラ type1 組合せ条件】

PA912 ファームウェアバージョン

PA912用東芝GSDファイル

ｎｖツールバージョン

バイトスワップ機能

type1 シングル対応ファームウェアバージョン（PU811）

type1 二重化対応ファームウェアバージョン（PU811）

TC-net I/O ループ

V1.00 TSB_0C32.gsd V4.5.1 未対応

V01.3A以降 V01.41以降シングルループのみ

V2.01 TSB_0C32_V2.gsd

V4.6.0以降未対応

V2.10 TSB_0C32.gsd V4.6.0以降未対応

V2.20以降 TSB_0C32.gsd TSB_0C32_V2.gsd

V4.8.3以降対応

【ユニファイドコントローラ type2 組合せ条件】 PA912 ファームウェアバージョン

PA912用東芝GSD ファイル

ｎｖツールバージョン

バイトスワップ機能

type2(二重化対応)ファームウェアバージョン（PU821）

FN812ファームウェアバージョン

OISサービスコントロールバージョン


V2.20以降 TSB_0C32.gsd TSB_0C32_V2.gsd V4.10.3以降対応 V01.B0以降 V01.50以降 V04.C7以降シングル

ループのみ

PU

811

nVツール

EN

811

TC-net I/Oループ（電気）

SA

911

RP913

PA

912

PROFIBUS-DP マスタ局

RS-232C

PROFIBUS-DP

スレーブ2

PROFIBUS-DP

スレーブ1

TC-net I/Oループ（光）

PROFIBUS

PROFIBUS-DP

スレーブn

HMS社製PROFIBUS コンフィギュレータツール (Anybus NetTool-PB)


6E8C5307 4

PA912 を使用しての TC-net I/O ループは、1 ループ構

成となります。

ユニファイドコントローラ type1 または type2 で PA912

を使用する場合は、コントローラの「モジュールパラメー

タ」－「I/O ループ」タブ内の「I/O ループ数」を“1”と設定

してください。

1.1.1 サイクリック伝送

PA912はPROFIBUSのマスタ機器としてPROFIBUSによって接続される配下のスレーブ I/O

機器（入力モジュール及び出力モジュール）を制御します。PA912に対する制御は、nv コントロー

ラから行われます。nv コントローラと PA912 は、TC-net I/O ループを介して接続されており、コモ

ンメモリと呼ばれる共有メモリエリアを仮想的に共有しています。nv コントローラからコモンメモリ

に対して出力情報をセットすると、TC-net I/O ループを介して PRIFIBUS スレーブ出力機器へ出

力されます。また同様に、スレーブ入力機器に対する入力情報は、PA912 及び TC-net I/O ルー

プを介して nv コントローラのコモンメモリに入力されます。

図 1-2 サイクリック伝送

nvコントローラ（PU811）

TC-net I/Oループコモンメモリ

PA912


最大768W

最大768W

出力エリア

入力エリア

35W

PROFIBUS

RAS情報

スキャン伝送

出力

PROFIBUS スレーブI/O機器

出力

入力

入力

I/O出力

I/O出力

I/O入力

I/O入力


PROFIBUS-DP

：

：



1.1.2 TC-net I/O ループスキャン中速／高速指定

TC-net I/O ループのスキャン伝送速度は、“中速”及び“高速”が提供されています。

コントローラとスレーブ I/O 機器間で応答速度を必要とする場合は、スレーブ I/O 機器を“高速”

に設定することでスレーブ I/O 機器と nv コントローラ間の応答が高速になります。

スレーブ I/O 機器のプロセスデータ（サイクリックデータ）の入力エリア、および出力エリアは、

128 バイト単位で高速エリア（前半）と中速エリア（後半）に区切ることができ、高速エリア

（前半）を TC-net I/O ループのスキャン伝送速度：高速、中速エリア（後半）を TC-net I/O

ループのスキャン伝送速度：中速として割付されますので、スレーブ I/O 機器の入力アドレス、

および出力アドレスを高速エリア（前半）と中速エリア（後半）へ指定することで紐付けします。

スレーブ I/O 機器のプロセスデータ（サイクリックデータ）の入力エリア、および出力エリアの

中速／高速エリア指定は、nV ツールから PA912-M/ PA912-NM モジュールのモジュール

パラメータ－「高速スキャン使用バイトサイズ（出力／入力）」で指定します。設定方法は、

「第 3 章設定」で説明します。

なお、RAS 情報は中速固定となります。

図 1-3 TC-net I/O ループスキャン中速／高速指定動作

nvコントローラ（PU811）


PA912


出力エリア

入力エリア

中速固定

PROFIBUS

RAS情報

スキャン伝送

出力

Adr=0

PROFIBUSスレーブI/O機器

出力

Adr=128

入力

Adr=0

入力

Adr=128

I/O出力

I/O出力

I/O入力

I/O入力

ループ PROFIBUS-DP

：

：

高速

中速

中速

高速

高速

中速

中速

高速

中速

高速

中速

中速

高速0

128

0

128

高速エリア

高速エリア

中速エリア

中速エリア

中速固定

中速


6E8C5307 6

表 1-1 高速スキャン使用バイトサイズ（出力／入力）の設定内容

設定項目説明

高速スキャン

使用バイトサイズ（出力）

128 バイト単位で最大 1536 バイトまで設定可能（0～1536）。

高速スキャン使用バイトサイズ＜スレーブ I/O 機器の出力アドレス：

当該スレーブ I/O 機器は TC-net I/O ループ上の高速スキャン伝送の対

象となります。

高速スキャン使用バイトサイズ≧スレーブ I/O 機器の出力アドレス：

当該スレーブ I/O 機器は TC-net I/O ループ上の中速スキャン伝送の対


高速スキャン

使用バイトサイズ（入力）

128 バイト単位で最大 1536 バイトまで設定可能（0～1536）。

高速スキャン使用バイトサイズ＜スレーブ I/O 機器の入力アドレス：

当該スレーブ I/O 機器は TC-net I/O ループ上の高速スキャン伝送の対


高速スキャン使用バイトサイズ≧スレーブ I/O 機器の入力アドレス：

当該スレーブ I/O 機器は TC-net I/O ループ上の中速スキャン伝送の対


図 1-4 高速スキャン使用バイトサイズ設定画面



1.1.3 異常時の伝送動作

コントローラが異常となった場合、あるいは TC-net I/O ループの異常を検出した場合、

PROFIBUS スレーブ I/O 機器への出力動作は、次の 3 モードを指定できます。異常時の伝送動

作指定は、nV ツールから PA912-M/PA912-NM モジュールのモジュールパラメータ－「異常時の

伝送動作」で指定します。設定方法は、「第 3 章設定」で説明します。

表 1-2 異常時の伝送動作

モード伝送動作

動作停止伝送動作を停止します。

継続 1 送信データを異常発生直前の値として伝送動作を継続しま

す。

継続 2

（クリアモード）

PA912 は、スレーブ機器をクリアモードに移行させます。こ

のとき PA912 からは、送信データを 0 のデータ長 0 のデー

タを出力します。

クリアモードでの動作は、スレーブ機器の仕様で決定され

ます。

図 1-5 異常時の伝送動作設定画面

PA912 異常時の動作指定は、システム動作を十分に

検討して設定してください。


6E8C5307 8

1.2 各部の名称とはたらき

1.2.1 各部の名称

PA912 モジュールと I/O ベースユニット BU90A 各部の名称を、図 1-6 に示します。

図 1-6 PA912 モジュールと I/O ベースユニット BU90A 各部の名称

TC-net I/O ループ状態表示 LED

TC-net I/O ループコネクタ

シリアル通信ポート

・TOOL

PROFIBUS 伝送コネクタ

PROFIBUS コンフィギュレータツールポート

・ RUN

・ ERR

・ LP

・ SCAN

・ ACT1

・ ACT2

・ LNK1

・ LNK2

・PROFIBUS-DP

・CONFIG

PROFIBUS 状態表示 LED

・CFG

・MODE

・COM ・TOK

・LP1 ・LP2

TC-net I/O ループアドレス設定スイッチ

・MAINT

・STN-H ・STN-L

動作モード設定スイッチ・MODE

メンテナンススイッチ

MODE

STN-H

STN-L

MAINT

↓RUN

PA912ERRRUN

SCANLP

ACT1 LNK1

ACT2 LNK2

LP1

LP2

TOOL

COMCFG

TOKMODE

CO

NF

IG

PR

OF

IBU

S-D

P

24V 0V FG

1 2 3 電源端子

BU90A PA912



1.2.2 各部のはたらき

各部の主なはたらきを次に示します。

■ TC-net I/O ループ状態表示 LED

表 1-3 TC-net I/O ループ状態表示 LED の内容と表示

LED 名称表示内容

RUN(緑) 点灯：モジュール正常またはパラメータダウンロード待ち

消灯：モジュール異常

ERR(赤) 点灯：モジュール異常

消灯：モジュール正常

LP(緑) 点灯：TC-net I/O ループ正常

消灯：TC-net I/O ループ切断個所あり

SCAN(緑) 点灯：TC-net I/O ループ側スキャン送信正常実行中

消灯：TC-net I/O ループ側スキャン送信停止状態

点滅：TC-net I/O ループ側スキャンブロック重複あり

LNK1(緑) 点灯：LP1 リンク確立（正常）

消灯：LP1 リンク未（異常）

ACT1(緑) 点滅：LP1 送受信中（正常）

消灯：LP1 送受信なし（異常）

LNK2(緑) 点灯：LP2 リンク確立（正常）

消灯：LP2 リンク未（以上）

ACT2(緑) 点滅：LP2 送受信中（正常）

消灯：LP2 送受信なし（異常）

(注)LED の状態は正面から確認します。

◆注記

・メンテナンススイッチをメンテナンス状態(MAINT)にしている場合は、すべての LED が消灯します。

■ TC-net I/O ループコネクタ

LP1，LP2 は TC-net I/O ループ光ケーブルを接続するコネクタです。接続方法は、

「第 2 章設置と配線」で説明しています。

■ TC-net I/O ループアドレス設定スイッチ

STN-H，STN-L は TC-net I/O ループ上のアドレスを 16 進数で設定するスイッチです。

設定方法は、「第 3 章設定」で説明しています。

■ 動作モード設定スイッチ

MODE は動作モードを設定するスイッチです。設定方法は、「第 3 章設定」で説明してい

ます。


6E8C5307 10

■ メンテナンススイッチ

MAINT は TC-net I/O ループケーブルの抜差し時に使用します。使用方法は、「第２章設

置と配線」で説明しています。

メンテナンススイッチは、TC-net I/O ケーブルの抜差し

時のみ使用します。

PA912 が動作中にメンテナンススイッチを操作しない

でください。

■ シリアル通信ポート

TOOL ポートは当社メンテナンス用の RS-232C ポートです。コネクタは、9 ピン D-sub コネ

クタ(ソケット)です。

シリアル通信ポートには、ケーブルを接続しないでくだ

さい。

ケーブル接続した場合、PA912 が故障する場合があります。

■ PROFIBUS 状態表示 LED

表 1-4 PROFIBUS 状態表示 LED の内容と表示

LED 名称表示内容

CFG(緑/赤) 緑点灯：PROFIBUS 設定データ正常

緑点滅：PROFIBUS 設定データダウンロード中

赤点灯：PROFIBUS 設定データ不正

消灯：PROFIBUS 設定データ未ダウンロード

COM(緑/赤) 緑点灯：登録全 PROFIBUS スレーブと通信中

緑点滅：一部 PROFIBUS スレーブと通信中

赤点灯：PROFIBUS バスエラー

消灯：PROFIBUS 無通信

MODE(緑/赤) 緑点灯：PROFIBUS 正常動作中

緑点滅：PROFIBUS クリアモード（データ出力を 0 固定）

赤点灯：PROFIBUS 停止中

消灯：PROFIBUS オフライン

TOK(緑) 緑点灯：PROFIBUS アクセス権保持

消灯：PROFIBUS アクセス権解放

(注)LED の状態は正面から確認します。

◆注記

・メンテナンススイッチをメンテナンス状態(MAINT)にしている場合は、すべての LED が消灯します。



■ PROFIBUS コンフィギュレータツールポート

CONFIG ポートは HMS 社製コンフィギュレータツールを接続し、PROFIBUS のスレーブ

I/O の設定を行います。設定方法は、「第 3 章 2 項スレーブ機器構成情報の設定」で説明し

ています。

■ PROFIBUS 伝送コネクタ

PROFIBUS-DP 伝送コネクタは PROFIBUS 伝送ケーブルを接続するコネクタです。接続

方法は、「第２章設置と配線」で説明しています。

■ 電源端子

電源端子は DC24V システム電源を接続する端子です。接続方法は、「第２章設置と配

線」で説明しています。


6E8C5307 12

13

第 2 章設置と配線 PA912 モジュールの、設置と配線方法について説明します。

設置および配線をするときは、この取扱説明書をよくお読みください。

2.1 I/O ベースユニットの種類 ················································· 16

2.2 モジュールの取付け ························································ 17

2.2.1 モジュールの垂直取り付け ······································· 17

2.2.2 モジュールの水平取り付け ······································· 20

2.3 TC-net I/O ループ伝送コネクタの接続 ······························ 21

2.4 PROFIBUS 伝送コネクタの接続 ······································· 23

2.5 モジュールの交換 ··························································· 24

2.6 ベースユニットの取外し ··················································· 25

第 2 章設置と配線

6E8C5307 14

モジュールの取付け／取外しは、PA912 モジュールが

実装されている I/O ベースユニットの電源が切断されて

いることを確認してから行う

感電の恐れがあります。

製品内部には、スイッチ以外に手を触れない


製品仕様を満たす環境に設置する

製品使用温度範囲を満足しない環境に設置する場合は、冷

却装置で強制冷却してください。

使用温度範囲：0～55℃

人体の静電気を取り除いてから設置および配線をする

人体に帯電した静電気により、製品が故障する可能性があり

ます。

不用意にケーブル類へ触れない

ケーブル類に触れるなどでストレスを与えると、誤動作や事

故の原因になります。

電源を入れた状態で、配線の抜差し、および PA912

モジュール、I/O ベースユニットの取付け・取外し・

交換をしない

感電および誤動作の恐れがあります。

製品を I/O ベースユニットへ実装する際、TC-net I/O バスコネ

クタのピンを折ったり、曲げたりしないように注意してくださ

い。

製品を I/O ベースユニットへ実装する際、TC-net I/O

バスコネクタのピンを折ったり、曲げたりしない

モジュール実装時に、I/O ベースユニットへ挿入しにく

い場合は無理に実装せず、一度取り外してから再度実

装する


ドライバを使用する

ネジを壊さないためにも、ドライバはネジにあったものを使用

してください。

伝送プロトコルで、アプリケーションレベルでの送達

確認をする


6E8C5307 16

2.1 I/O ベースユニットの種類

PA912 モジュールは、I/O ベースユニット（以降、必要ない限り「ベースユニット」と呼びます）(BU90A)に

実装します。

I/O ベースユニットの仕様については、「付録 A.2 PA912 と BU90A 仕様」を参照ください。

2.2 モジュールの取付け



2.2.1 モジュールの垂直取付け

電源を入れた状態で、配線の抜差し、およびベースユ

ニットの取付け・取外し・交換をしない


垂直取り付けする場合、PA912 を実装するベースユニ

ットBU90Aの上部は、通風のため10cm以上の空間を

確保する

通風が不完全な場合、PA912 の内部温度が上昇して故障・

誤動作の原因になります。

次に取付手順を示します。

1 ベースユニットを取り付ける

35mm 幅の DIN レールを垂直方向に固定します。モジュール背面の DIN レール取付溝

の左側にある引っ掛け部に DIN レールを引っ掛け、ベースユニットを右側に回してレール

にはめ込みます（カチと音がするまで押し込みます）。

ベースユニットの上下端は DIN レールストッパを取り付け、ベースユニットが DIN レール

上で動かないよう固定してください。

DIN レール

DIN レールストッパ(上端の場合)

ベースユニット

DIN レールストッパ(下端の場合)

図 2-1 ベースユニットの DIN レールへの取付け


6E8C5307 18

著しい振動が発生する環境で使用するときは､ベース

ユニットと DIN レールストッパとの間にクッション用のゴ

ムキャップ(ADP901)またはクッション性のある素材を

取り付ける

ケースの破損、傷を防止します。

2 PA912 のベースユニット(BU90A)の電源端子台を接続する

PA912 のベースユニット(BU90A)の電源端子台に DC24V、0V、および FG

(D 種専用接地グランド)を接続します(これらの配線端子のビスサイズは M3.5 です）。

図 2-2 ベースユニット BU90A の電源端子台

BU90A へ供給する DC24V 電源は、他の I/O 用電源と

共通接続にしない

他の I/O 用電源などと共有された場合、各モジュールの誤動

作、故障の原因になります。

BU90A へ供給する DC24V 電源は、DC24V システム

電源要求仕様（「付録 A.4」を参照ください）のものを使

用する

仕様範囲外の I/O 用電源を使用した場合、モジュールの誤動

作、故障の原因になります。



3 ベースユニットに、PA912 モジュールを取り付ける

① ベースユニットの下部にモジュール底面の溝にモジュールを引掛け、回転させコネク

タを勘合させます。

② モジュール上部の固定ねじでベースユニットに固定します。

①

②

PA912 モジュール

ベースユニット

図 2-3 モジュールの取付け

4 操作前の確認をする

電源を投入し、製品を動作させる前に、もう一度スイッチの設定および設置・配線が本取

扱説明書どおりであるか確認してください。


6E8C5307 20

2.2.2 モジュールの水平取付け

電源を入れた状態で、配線の抜差し、およびベースユ

ニットの取付け・取外し・交換をしない


水平取り付けする場合、PA912 を実装するベースユニ

ット BU90A の上部、および下部は、50mm 以上の空間

を確保する

通風が不完全な場合、PA912 の内部温度が上昇して故障・

誤動作の原因になります。

PA912 モジュールは、水平方向に取り付けることができます。

水平取付けの手順を次に示します。

1 必ずベースユニット BU90A の電源端子を左側、I/O ベースユニットの各種スイッ

チ側を下向きになるように取り付ける

この方向以外の水平取付けはできません。

2 ベースユニット上下の空間は、50mm 以上空ける

下部は配線用、上部は放熱用として必要です。

図 2-4 水平取り付け

MO

DE

ST

N-H

ST

N-L

MA

INT

↓R

UN

PA

912

ER

R

RU

N

SC

AN

LP

AC

T1

LNK

1

AC

T2

LNK

2 LP1

LP2

TO

OL

CO

M

CF

G

TOK

M

OD

E

CONFIG PROFIBUS-DP

24V

0V

F

G

1 2

3

BU90A 電源端子

50mm 以上

50mm 以上

2.4 PROFIBUS 伝送コネクタの接続


2.3 TC-net I/O ループ伝送コネクタの接続

TC-net I/O ループ伝送ケーブルを接続します。ケーブルの接続順を、図 2-5、および図 2-6 に示します。

◆重要

・ケーブルを正しく接続しないと、nV ツールのシステムビュー画面で I/O ループ状態が正常と表示

されない場合があります。

◆注記

・ TC-net I/O ループに接続する光伝送ケーブルは、光ファイバー(2 連 LC コネクタ、コア径/クラッ

ド径 50/125､62.5/125)を使用してください。

・光伝送ケーブルに関する取り扱いの注意事項は、「ユニファイドコントローラ nv シリーズ高速シリ

アル I/O システム TC-net I/O 取扱説明書(6E8C5098)」を参照してください。

図 2-5 TC-net I/O ループ伝送ケーブルの接続（光ケーブルのみの場合）

24V 0V FG

1 2 3PA912

ERRRUN

SCANLP

ACT2 LNK2

LP1

LP2

TOOL

COMCFG

TOKMODE

CO

NF

IG

PR

OF

IBU

S-D

P

ACT1 LNK1

MODE

STN-H

STN-L

MAINT↓RUN

24V 0V FG

1 2 3

PA912 ERRRUN

SCANLP

ACT2 LNK2

LP1

LP2

TOOL

COM CFG

TOK MODE

CO

NF

IG

PR

OF

IBU

S-D

P

ACT1 LNK1

後段 LP1

へ接続

前段 LP2

から接続

ACT2 LNK2

LP2

LP1

LNK1 ACT1

TOOL

MODE

STN-L

STN-H

24V 0V FG

1 2 3

MODE

STN-H

STN-L

MAINT↓RUN


6E8C5307 22

図 2-6 TC-net I/O ループ伝送ケーブルの接続（電気、光ケーブルが混在する場合）

PA912ERRRUN

SCANLP

ACT2 LNK2

LP1

LP2

TOOL

COMCFG

TOKMODE

CO

NF

IG

PR

OF

IBU

S-D

P

ACT1 LNK1

24V 0V FG

1 2 3

PA912 ERR RUN

SCAN LP

ACT2 LNK2

LP1

LP2

TOOL

COM CFG

TOK MODE

CO

NF

IG

PR

OF

IBU

S-D

P

ACT1 LNK1

24V 0V FG

1 2 3

24V 0V FG

1 2 3

前段 LP2

から接続

RP913 RUN-1

ACT-TX1

TX-1

LNK-TX1

MAINT-1

↓RUN

ACT-FX1

FX-1

LINE-1

RUN-2

ACT-TX2

TX-1

LNK-TX2

MAINT-2

↓RUN

ACT-FX2

FX-2

LINE-2

後段 LP1

へ接続

伝送ケーブル（電気）

伝送ケーブル（光）

MODE

STN-H

STN-L

MAINT ↓RUN

MODE

STN-H

STN-L

MAINT↓RUN




PROFIBUS 伝送ケーブルを接続します。ケーブルの接続順を、図 2-7 に示します。

◆重要

・終端局は、コネクタ内蔵の終端抵抗「TERM」を ON にします。

図 2-7 PROFIBUS 伝送ケーブルの接続

◆注記

・ PROFIBUS 用のツイストペアケーブル、コネクタは、「付録 C 関連製品」を参照ください。

スレーブ

（終端局）（終端局）

ツイストペアケーブル

スレーブ

コネクタ TERM=ON

マスタ PA912

コネクタ TERM=OFF

コネクタ TERM=ON


6E8C5307 24

2.5 モジュールの交換

PA912 モジュールは、非通電時に交換することができます。

PA912 モジュールへの DC24V 電源を OFF にします。

I/O ベースユニット BU90A のメンテナンススイッチを上側(MAINT)にし、PA912 に接続されている

TC-net I/O ループ光伝送ケーブル、および PROFIBUS 伝送ケーブル(ツイストペアケーブル)をモジュー

ルから引き抜きます。

モジュール上部の固定ねじを緩め、モジュールを下側に回転させて引き抜きます。

I/O ベースユニット BU90A の電源端子へ接続されている DC24V 電源配線を取り外します。

交換するときは、次の点に注意してください。

・交換するモジュールが同一形式であることを確認してください。

・交換後の DC24V 電源配線に誤りがないが確認してください。

・ I/O ベースユニット BU90A の 16 進ロータリスイッチおよび 4 ビット DIP スイッチの設定を、

交換前の I/O ベースユニットと同じにしてください。

・モジュール装着し、TC-net I/O ループ光伝送ケーブル、および PROFIBUS 伝送ケーブルを

接続した後に、メンテナンススイッチを下側(RUN)にしてください。

・モジュール交換、各種スイッチ設定、各種ケーブル接続が完了したら、DC24V 電源を

ON します。

モジュールに手を触れるとき、または伝送ケーブルを

抜差しするときは、リストストラップを装着し、白の綿手

袋をつける。リストストラップはアースをして静電気を

除去する

モジュールの破損、故障の原因になります。

モジュール交換作業において、モジュールを置く際に

は、導電マットを使用する

導電マットはアースをする

モジュールの破損、故障の原因になります。

PA912 モジュールは非通電時に交換する

PA912 モジュールへの DC24V 電源系統は、他のモジュール

と電源系統を別系統にするか、またはノーヒューズブレーカ

ー等を取り付け、1 台の PA912 単独で電源 OFF できる構成

としてください。

nvコントローラが動作中にPA912モジュールだけを交

換する場合、ダウン回避のため縮退あり指定をする

PA912 モジュールへの DC24 電源を OFF にすると、モジュ

ールの通信が停止し重故障となります。コントローラは縮退

なしの場合、ダウンします。

2.6 ベースユニットの取外し


2.6 ベースユニットの取外し

取り外すときは、「2.2 モジュールの取付け」の逆の手順で行います。この場合も、電源を OFF 状態で

行います。

ベースユニットを DIN レールから外すときは、ケーブルをすべて外し、ベースユニット背面のストッパー

(白プラスチック製)を右側に、ドライバなどで外側にずらして取り外します。

ロックを外側にずらして

本体を引きだす

図 2-8 ベースユニットの取外し


6E8C5307 26

27

第 3 章設定

3.1 スイッチ設定 ·································································· 28

3.1.1 TC-net I/O ループアドレス設定スイッチ

(STN-H､STN-L) ···················································· 28

3.1.2 動作モード設定スイッチ(MODE) ································ 30

3.1.3 メンテナンススイッチ(MAINT) ···································· 31

3.2 スレーブ機器構成情報の設定 ·········································· 32

3.2.1 マスタノード設定

（PA912 GSD ファイルのインストール） ························ 34

3.2.2 新規プロジェクトの作成と機器構成の設定 ···················· 37

3.3 エンジニアリングツールでの設定······································· 46

3.3.1 構成インポート方式 ················································ 48

3.3.2 ネットワーク変数登録方式 ········································ 63

3.3.3 タグ登録 ······························································ 70

第 3 章設定

6E8C5307 28

3.1 スイッチ設定

PA912 モジュールの動作モードおよび TC-net I/O ループアドレスを決定するスイッチは、BU90A ユニ

ットにあります。

次にスイッチの設定方法を説明します。

◆重要

・ PA912 モジュールの動作モードおよびステーションアドレスを決定するスイッチを設定するとき

は、電源を立ち上げる前に行ってください。

3.1.1 TC-net I/O ループアドレス設定スイッチ(STN-H、STN-L)

TC-net I/O ループアドレス設定スイッチは、TC-net I/O ループ上のループアドレスを決めるた

めの 16 進ロータリスイッチです。

システム構築時に割り付けたステーションアドレス(3～34)を、HEX(16 進)コード(03～22(h))で設

定します。システム内のすべてのノードには、それぞれ異なった値のアドレスを割り付けます。

表 3-1 に TC-net I/O ループアドレスの設定内容を示します。

図 3-1 TC-net I/O ループアドレス設定スイッチ構成

表 3-1 TC-net I/O ループアドレスの設定

名称設定内容備考

設定範囲：03～22(h) 出荷時は 00h に設定されています

STN-H STN-H(上位桁アドレス)：0～F(h)

STN-L STN-L(下位桁アドレス)：0～F(h)

(注)(h)は 16 進数であることを表しています。

ステーションアドレスを、16 進数で設定します。

たとえば、アドレスの値が 28 の場合、16 進数に変換すると‘1C’(h)となるので、

次のように設定します。

STN-H 側：‘1’，STN-L 側：‘C’

10 進-16 進の変換については、「付録 D 10 進-16 進変換表」を参照してください。



◆重要

・ TC-net I/Oループアドレスは、3～22(h)まで設定できます。0～2、23～FF(h)を設定すると、この

モジュールはダウンします。

・残りのアドレスは、当社メンテナンス用です。使用しないでください。

・同一 I/O ループに接続される SA911/SA912/PA912 の TC-net I/O ループアドレスは、必ず異な

る値に設定してください。同一設定値では正常動作しません。

注記 ◆

・ TC-net I/O ループ伝送システムは、TC-net I/O ループアドレスの重複検出機能がありません。

このため複数の局で同じ TC-net I/O ループアドレスを設定した場合、SA911/SA912/PA912 は

見かけ上、正常に動作してしまうことがあります。システムを構築するときには、他の

SA911/SA912/PA912 と TC-net I/O ループアドレスが重複しないように、注意してください。

第 3 章設定

6E8C5307 30

3.1.2 動作モード設定スイッチ(MODE)

動作モード設定スイッチは、4 ビット DIP スイッチです。PA912 モジュールの動作を決定します。

◇補足

・設定には、小型のマイナスドライバを使用してください。

DIP スイッチの各ビットのスイッチレバーを右側(ON 表示側)に向けると、on に設定されます。

左側に向けると、off に設定されます。

各々のスイッチの説明を「表 3-2 動作モード設定表」に示します。

図 3-2 動作モード設定スイッチ構成

表 3-2 動作モード設定表

スイッチ番号設定内容備考

1 当社メンテナンス用です。通常時はすべて OFF 状態で使用します。

出荷時はすべて OFF 状態です。

バイトスワップモードを有効にする場合は、

スイッチ番号 3 を ON にしてください。

バイトスワップモードを使用するには、

nV ツール V4.8.3 以上が必要となります。

2 当社メンテナンス用です。

3 バイトスワップモード用です。

4 予備

注記 ◆

・モジュール前面のループアドレス設定スイッチおよび動作モード設定スイッチは、電源投入時に値

を取り込みます。スイッチを変更した場合は、電源を再投入してください。

注記 ◆

・バイトスワップモードを有効にするには、動作モードスイッチ 3 を ON にしてください。

このとき、PA912 のファームウェアバージョン 2.20 以上、及び nV ツール V4.8.3 以上であることを

確認してください。PA912 のファームウェアバージョンは、nV ツールから確認できます。

・動作モードスイッチ 3 を ON にした後、メンテナンススイッチを用いて PA912 を再立上げしてください。

再立上げ完了後バイトスワップモードが有効となります。

・バイトスワップモードを無効（動作モードスイッチ 3 を OFF 工場出荷時設定）とした場合、

nV ツールからのバイトスワップ要求は受付けません。

・バイトスワップモードを ON した場合、PROFIBUS Slave I/O 機器と TC-net I/O Loop のデータ

交換周期が大 20%低下します。

・バイトスワップモードについては、付録 A.6 を参照ください。

◆重要

・メンテナンス用および予備のスイッチは、絶対に操作しないでください。

MODE

1 2

3 4

ON



3.1.3 メンテナンススイッチ(MAINT)

図 3-3 にメンテナンススイッチの構成を示します。

図 3-3 メンテナンススイッチ構成

このスイッチは、TC-net I/O 伝送ケーブル、PROFIBUS 伝送ケーブルを抜差しする場合にの

み操作します。

挿抜操作時は上(MAINT)側に倒し、システムから切り離された状態で行います。

装着完了後、通常運転に戻す際に下向き(RUN)側状態に戻します。

出荷時設定は、上（MAINT 側）の状態にて出荷となります。

注記 ◆

・メンテナンススイッチが RUN 状態のまま、PA912 動作中にケーブルの抜差しを行わないでください。

◆重要

・メンテナンススイッチは、精密ドライバーなどを使用し操作してください。

MAINT

↓RUN

第 3 章設定

6E8C5307 32

3.2 スレーブ機器構成情報の設定

PA912 を使用する場合、nv コントローラの設定・登録とは別に HMS 社製 PROFIBUS コンフィギュレー

タツール(Anybus NetTool-PB)を使用して、伝送パラメータの設定をする必要があります。

PROFIBUS コンフィギュレータツールは次のものを使用してください。

表 3-3 HMS 社製 PROFIBUS コンフィギュレータツール

項目内容

名称 Anybus NetTool-PB

メーカ HMS Industrial Networks （http://www.anybus.jp/）

動作可能 OS Windows 98/ME/NT/2000/XP/Vista

パソコンと PA912 の接続は RS-232C で行います。接続ケーブルは以下のものを使用し、

パソコンの RS-232C コネクタと PA912 の CONFIG コネクタ（9 ピン・オス）を接続します。

図 3-4 PROFIBUS コンフィギュレータツールの接続

◆重要

・ PA912 では、HMS 社製 PROFIBUS コンフィギュレータツールとして Anybus NetTool-PB を

使用します。

・統合コントローラ V シリーズのパラレル I/O モジュール PF311 などで使用していた HMS 社製

PROFIBUS コンフィグレータツール（名称：Sycon）はご使用になれませんのでご了承下さい。

注記 ◆

・ HMS 社製 PROFIBUS コンフィギュレータツール(Anybus NetTool-PB)は同梱されていません。

別途 HMS 社より購入をお願いします。

・ HMS 社製 PROFIBUS コンフィギュレータツール(Anybus NetTool-PB)は Version1.6.1.1 以降を

ご使用下さい。

接続ケーブル：Anybus NetTool-PB 同梱ケーブル



インストール方法、PROFIBUS コンフィギュレータツールの詳細な使用方法は、Anybus NetTool-PB

取扱説明書を参照ください。

本章では、Anybus NetTool-PB を使用して PROFIBUS スレーブ I/O 機器を登録する簡単な操作方法

を説明します。以降の内容は、Anybus NetTool-PB バージョン：V1.6.1.1 を使用しての説明です。

コンフィギュレータソフトウェアのバージョンアップ等で画面、設定方法が変わった場合は、コンフィギュレ

ータツール取扱説明書を参照してください。

なお、説明に際し、次の構成で説明します。

図 3-5 システム構成とその設定例

PU

811

RP913

PA

912

1794-APB

［1］

1794-IB16

［2］

1794-IB16

［3］

1794-OB16

［4］

1794-OB16

［5］

Allen-Bradley FLEX I/O

Input Adr =2..3

Slave Adr=3

Input Adr =128..129

Output Adr =2..3

Output Adr =128..129

受信ブロック(高速)

受信ブロック(中速)

送信ブロック(高速)

送信ブロック(中速)

受信ブロック(中速)

RAS 情報

入力エリア

128

2

1536 バイト

出力エリア

128

2

1536 バイト

IB16 入力

OB16 出力

■TC-net I/O ループアドレス=3 ■PA912 モジュールパタメータ・高速スキャン使用バイトサイズ（出力）=128 ・高速スキャン使用バイトサイズ（入力）=128 ■PROFIBUS マスタアドレス=1

本章で説明する

PROFIBUS スレーブ機器の登録

第 3 章設定

6E8C5307 34

3.2.1 マスタノード設定（PA912 GSD ファイルのインストール）

PA912 をマスタノードとして使用する場合、Anybus NetTool-PB に PA912 用東芝 GSD ファイル

（TSB_0C32_V2.gsd）をインストールすることで、マスタノードとして登録することができます。

以下に PA912 用東芝 GSD ファイルのインストール手順を記載します。

1 Anybus NetTool-PB を起動します。

2 「Tools」－「Install new GS*-file」を選択します。

図 3-6 GSD ファイルのインストール画面

注記 ◆


別途 HMS 社より購入をお願いします。

・ HMS 社製 PROFIBUS コンフィギュレータツール(Anybus NetTool-PB)は Version1.6.1.1 以降を




3 GSD ファイルを選択し、「開く」ボタンをクリックします。

図 3-7 GSD ファイルの選択

注記 ◆

・ PA912 用東芝 GSD ファイル（TSB_0C32_V2.gsd）は、nV ツールのバージョン 4.6.1 以降を

インストールすることで、nV ツールをインストールしたフォルダにインストールされています。

◆重要

・ PA912 では、ファームウェアバージョンと PA912 用東芝 GSD ファイルは、「1.1 PA912 モジュ

ールの機能と特長」に記載している組合せ条件にてご使用下さい。バイトスワップモードを使用

するためには、ファームウェア V2.20 以降及び nV ツール V4.8.3 以降が必要となります。

指定の組合せ条件で使用しない場合、正常に動作しません。

・ PA912 のファームウェアバージョンは、nV ツールにて確認できます。

第 3 章設定

6E8C5307 36

4 PROFIBUS Master 配下に「PA912_V2」が表示され、インポートが完了です。

図 3-8 マスタノードインストール後の画面

注記 ◆

・ PA912 用東芝 GSD ファイル（TSB_0C32.gsd）を、HMS 社製 PROFIBUS コンフィギュレータ

ツール(Anybus NetTool-PB)ツールにインポートした場合、PROFIBUS Master 配下には

「PA912」と表示されます。

・ PA912 用東芝 GSD ファイル（TSB_0C32_V2.gsd）を、インポートした場合図 3-8 に示すように、

PROFIBUS Master 配下には「PA912_V2」と表示されます。



3.2.2 新規プロジェクトの作成と機器構成の設定

新規プロジェクトの作成方法について説明します。

1 メニュー「Project」→「New」を選択します。

選択すると新規プロジェクトが作成されます。

図 3-9 新規プロジェクトの作成

第 3 章設定

6E8C5307 38

マスタノードの登録を行います。

メイン画面左部からマスタノード「PA912_V2」を選択し、「bus configuration 1」エリア上部にドラッグ・

アンド・ドロップすることでマスタノードを登録することができます。

図 3-10 マスタノード登録

◆重要

・ PA912 マスタノードの PROFIBUS アドレスは、“1”として設定してください。

1 以外の PROFIBUS アドレスを設定した場合、「3.3 項エンジニアリングツールでの設定」で

説明する nV ツールへの構成インポートができません。

ドラッグ・アンド・ドロップ



3 スレーブノードの登録を行います。

メイン画面左部からスレーブノードを選択し、「bus configuration 1」エリア上部にドラッグ・アンド・

ドロップすることでスレーブノードを登録することができます。

図 3-11 スレーブノード登録(1)

◆重要

・スレーブノードの PROFIBUS アドレスは、“3～125”の範囲内で設定してください。

3～125 以外の PROFIBUS アドレスを設定した場合、「3.3 項エンジニアリングツールでの設定」

で説明する nV ツールへの構成インポートができません。


第 3 章設定

6E8C5307 40

4 スレーブノード配下に I/O を登録します。

メイン画面左部からスレーブ I/O を選択し、「bus configuration 1」エリア下部にドラッグ・アンド・ド

ロップすることでスレーブ I/O を登録することができます。

図 3-12 スレーブノード登録(2)

注記 ◆

・スレーブノードへの I/O 登録する構成等は、スレーブ機器の取扱説明書を参照し登録して下さい。




5 スレーブ I/O のプロパティ設定画面を開きます。

TC-net I/O ループのスキャン伝送速度を中速／高速指定するために、スレーブ I/O の入力アドレ

ス、出力アドレスを指定します。対象のスレーブ I/O で右クリックし、コンテキストメニューから「Object

properties」を選択します。

図 3-13 スレーブ I/O プロパティ選択

第 3 章設定

6E8C5307 42

6 スレーブ I/O のプロパティを設定します。

モジュールプロパティ画面で、入力アドレス、出力アドレスを設定します。

図 3-14 スレーブ I/O プロパティ設定

◆重要

・ nV ツールでの I/O 変数の小データ型は 1 ワード単位となっています。

スレーブ I/O の Start Address は、偶数バイトアドレスから開始してください。

奇数バイトアドレスを指定した場合、nV ツールに構成インポートできません。

・nV ツールで 2W 長データ(DINT，REAL，DWORD，TIME，TOD，DATE)を使用する場合、スレー

ブ I/O の Start Address は、4 の倍数のバイトアドレスから開始してください。



7 設定が正しいかを確認します。

設定後、スレーブ機器の入力アドレス、出力アドレスを確認します。

図 3-15 スレーブ I/O プロパティ設定後の画面

第 3 章設定

6E8C5307 44

8 スレーブ機器構成の設定情報を保存します。

登録内容を保存します。メニュー「Project」－「Save as」で名前を付けて保存します。

図 3-16 スレーブ I/O 機器の設定内容の保存



9 PA912 へ登録内容をダウンロードします。

登録内容を PA912 へダウンロードします。パソコンと PA912 の PROFIBUS コンフィギュレータ

ツールポート“CONFIG”に Anybus NetTool-PB に同梱されているケーブルにて接続し、作成した

スレーブ機器構成の設定情報（コンフィグレーション情報）のダウンロードを行います。

図 3-17 PA912 へのダウンロード

注記 ◆

・ Anybus NetTool-PB の Transport Paths が設定されていない場合、Transport Paths ウィンドウ

が開きますので、[Serial]タブからシリアルポートの設定を行ってください。

詳細は、Anybus NetTool-PB 取扱説明書を参照してください。

◆重要

・PA912 へ登録内容をダウンロードする時は、必ず nv コントローラが HALT 状態であり、かつ

PA912 が初期状態（PA912 への DC24V システム電源を OFF から ON へ電源投入されたあと

の状態であり、PROFIBUS 状態表示 LED の`COM’,`MODE’,`TOK’が消灯状態をいいます。）で

行ってください。この操作を行わないと、登録内容のダウンロードでエラーとなる場合があります。

・PA912 へ登録内容をダウンロードした後は、一度、PA912 への DC24V システム電源を切断し、

そして再投入してください。この操作を行わないと、ダウンロードした設定内容が有効となりませ

ん。

第 3 章設定

6E8C5307 46

3.3 エンジニアリングツールでの設定

nv コントローラに PA912 を登録して使用する場合の登録、設定方法を説明します。なお、nV ツールの

バージョンは、「1.1 PA912 モジュールの機能と特長」に記載している組合せ条件にて対応するバージョン

を使用してください。

エンジニアリングツールの操作方法は、

『ユニファイドコントローラ nV シリーズ／統合コントローラ V シリーズ nV ツール(基本編)取扱説明書』

(6E8C4890)を参照してください。

設定・登録方法は次の 2 通りあります。 PA912 の登録・設定を行うためには、ターゲットシステム、

ステーション、モジュール（コントローラ）までを登録してあるシステムで説明していきます。

１）構成インポート方式

図 3-18 登録手順(構成インポート方式)

1 I/O ノードに PA912 を登録します。

2 スレーブ機器の構成情報をインポートします。

4 スレーブ機器へ I/O 変数を登録します。

5 PA912 RAS 情報の I/O 変数を登録します。

3 モジュールパラメータを設定します。



２）ネットワーク変数登録方式

図 3-19 登録手順(構成インポート方式)

注記 ◆

ネットワーク変数登録方式で登録する場合、nV ツールのバージョン V4.10.13 以降を使用して下さい。

1 I/O ノードに PA912-N を登録します。


4 送信ブロックとネットワーク変数を登録します。

5 PA912 RAS 情報の I/O 変数を登録します。

3 PROFIBUS ネットワークに PA912-NM を接続します。

第 3 章設定

6E8C5307 48

3.3.1 構成インポート方式

3.3.1.1 スレーブ機器構成のインポート

次の手順で、Anybus NetTool-PB で作成したスレーブ機器構成をインポートします。

1 I/O ノードへ PA912 を登録します。

「I/O ノード」を選択し、メニュー－「ファイル」－「新規作成」を選択します。

任意の I/O ノード No.、および「I/O ノード機器名=PA912」を設定し、「OK」ボタンをクリックします。

図 3-20 I/O ノードの新規作成画面



2 構成インポートを起動します。

スレーブ機器構成をインポートしたい「PA912」を選択し、メニュー－「ファイル」－「構成インポート」を

選択します。

図 3-21 構成インポート起動画面

第 3 章設定

6E8C5307 50

3 インポートファイルを指定します。

構成インポート画面で、Anybus NetTool-PB で保存した構成情報（拡張子：xml ファイル）を選択し、

「OK」ボタンをクリックします。

図 3-22 構成インポートファイル指定画面

注記 ◆

・ラジオボタンの「追加する」では、新たに追加されたスレーブモジュールのみをインポートしますの

で、登録済みのスレーブモジュールに対する I/O 変数はそのまま継続利用可能です。

・ラジオボタンの「入れ替える」では、すでに登録されている全スレーブモジュールを削除し、新規に

インポートします。



4 インポート後の登録内容を確認します。

図 3-23 構成インポート完了後の画面

注記 ◆

・ nv ツールのテキスト形式によるインポート（入力）／エクスポート（出力）する機能では、

ハードウェア構成のPA912のスレーブ機器登録を含むデータのインポート（入力）ができません。

第 3 章設定

6E8C5307 52

3.3.1.2 モジュールパラメータの設定

次の手順で、PA912-M へのモジュールパラメータの設定を行います。

1 モジュールパラメータ設定画面を起動します。

「PA912-M」を選択し、メニュー－「ファイル」－「モジュールパラメータ」を選択します。

図 3-24 モジュールパラメータ画面の起動




モジュールパラメータ画面で、各種パラメータを設定します。

接続されるスレーブ I/O 機器のメーカ仕様によっては、入出力のワードデータにて上位バイトアドレ

スと下位バイトアドレスのデータが反転（スワップ）することがあります。この問題を解決するために

は、nV ツールのモジュールパラメータの設定画面から対象となるスレーブ I/O を選択し、バイトス

ワップ（入力）ないしはバイトスワップ（出力）のタブから反転したいワードアドレスに対して、“スワップ

“のする”を選択してください。その後、ダウンロードをしてください。メンテナンススイッチを切入してく

ださい。

図 3-25 モジュールパラメータ画面

◇補足

・モジュールパラメータの詳細は、「第 1 章 PA912 モジュールの導入にあたって」を参照ください。

◆重要

・PA912 へ登録内容をダウンロードした後は、一度、PA912 への DC24V システム電源を切断し

その後再投入してください。この操作を行わないと、ダウンロードした設定内容が有効となりません。

図 3-26 スレーブモジュールパラメータ画面（バイトスワップ指定）

◆重要

・ PA912 の Slave I/O の入出力データのバイトスワップが必要な場合は、モードスイッチ 3 を ON

にしてバイトスワップモードとしてください。

モードスイッチ 3 が OFF のままですと、バイトスワップモードが有効になりません。

・ nV ツールは V4.8.3 以降をご使用ください。

第 3 章設定

6E8C5307 54

3.3.1.3 Ｉ／Ｏ変数の登録

1 スレーブ I/O モジュールへ I/O 変数を追加する

スレーブ I/O 機器を選択し、メニュー－「ファイル」－「I/O 変数」を選択します。

図 3-27 I/O 変数登録開始画面

2 I/O 変数を登録します。

I/O 変数画面で、I/O ワード No.、ビット No.、変数、データ型、コメント（任意）、I/O 速度、タスク指定を

行います。

図 3-28 I/O 変数登録画面



3 I/O 変数登録内容を確認します。

図 3-29 I/O 変数画面

4 全スレーブ I/O モジュールの登録を行います。

1～3 の作業を繰り返し、全スレーブ I/O モジュールの I/O 変数を登録します。

第 3 章設定

6E8C5307 56

3.3.1.4 PA912 RAS 変数の設定

PA912 へ接続されている PROFIBUS スレーブ機器の動作状態や PA912 のステータス情報などの

RAS 情報を nV ツールで I/O 変数として登録し、参照することができます。

1 PA912-M モジュールへＩ/Ｏ変数を追加する

PA912-M を選択し、メニュー－「ファイル」－「I/O 変数」を選択します。

図 3-30 I/O 変数選択画面



2 I/O 変数を登録します。

I/O 変数画面では、「標準変数の登録」ボタンをクリックします。


図 3-32 I/O 変数登録後の画面

第 3 章設定

6E8C5307 58

PF モジュールステータス（PA_MDL_STS_**）

PA912 の PROFIBUS 通信の状態を示します。

offset B15 b14 b13 b12 b11 b10 b9 b8 b7 b6 b5 b4 B3 b2 b1 b0

0 ONL － PF MODE －－ DVSTS DVER － NPR TXER － NDT ACL －

図 3-33 PF モジュールステータス

表 3-4 PF モジュールステータス

名称説明

ONL 1：PA912 の PROFIBUS 通信が 1 台以上と通信状態

0：PA912 の PROFIBUS 通信が未通信状態

PF MODE 00：PA912 の PROFIBUS 通信が ONLINE

01：PA912 の PROFIBUS 通信が STANDBY

10：PA912 の PROFIBUS 通信が NOT OPERATE

11：PA912 の PROFIBUS 通信が DOWN

DVSTS 00：伝送モジュール（PROFIBUS-DP 用通信 I/F モジュール）が OFFLINE

01：伝送モジュール（PROFIBUS-DP 用通信 I/F モジュール）が STOP

10：伝送モジュール（PROFIBUS-DP 用通信 I/F モジュール）が CLEAR

11：伝送モジュール（PROFIBUS-DP 用通信 I/F モジュール）が OPERATE

DVER 1：伝送モジュール（PROFIBUS-DP 用通信 I/F モジュール）異常

0：伝送モジュール（PROFIBUS-DP 用通信 I/F モジュール）正常動作中

NPR 1：起動要求なし

0：起動要求あり

TXER 1：伝送異常あり

0：正常動作中

NDT 1：スレーブ停止あり

0：正常動作中

ACL 1：自動クリアモード有効

0：自動クリアモード無効

◇補足

ACL（自動クリアモード）は、HMS 社製 PROFIBUS コンフィギュレータツール(Anybus NetTool-PB)

の設定が反映されます。なお、自動クリアモードを設定すると PROFIBUS 伝送異常を検出時に

出力値はクリア（“0“）されます。

ヘルシカウンタ（PA_HLTY_CNT_**）

PA912 に装着されている PROFIBUS-DP 用通信 I/F モジュールの正常動作状態を示

します。

PROFIBUS-DP 用通信 I/F モジュールの正常動作中を示す 100ms 周期で更新される

16 ビットカウンタです。FFFFh の次は 0000h へ戻ります。

offset b15 b14 b13 b12 b11 b10 b9 b8 b7 b6 b5 b4 B3 b2 b1 b0

1 ヘルシカウンタ

図 3-34 ヘルシカウンタ



デバイスエラー（PA_DEV_ERR_**）

PROFIBUS-DP 用通信 I/F モジュールのエラー状態を表します。


2 デバイスエラー

図 3-35 デバイスエラー

表 3-5 デバイスエラー

エラーコードシンボル説明

0 －エラーなし

53 SRAM_TEST PA912 内 SRAM BCC チェック異常

100 FATAL_ERROR PROFIBUS-DP 用インタフェースモジュールの Fatal エラー

201 Watchdog ウォッチドッグタイマ異常

PROFIBUS-DP ステータス（PA_DP_STS_**）

PROFIBUS-DP 用通信 I/F モジュールの動作状態を示します。


16 マスタ状態グローバルエラービット

17 エラー発生リモートアドレス

24 スレーブ設定状態（スレーブ毎のビット情報）

32 スレーブ動作状態（スレーブ毎のビット情報）

40 スレーブ診断状態（スレーブ毎のビット情報）

図 3-36 PROFIBUS-DP ステータス

◇補足

PA912 はスレーブ機器との通信異常（たとえばケーブル切断）が発生してから、500ms 以内に異常を

検出します。このとき異常を検出しエンジニアリングツールのシステムビューにて、I/O 状態に“軽故障”が

検出されます。

PA912 に登録された全スレーブ機器との通信が不能となった場合は、PA912 のシステムログには

“PROFIBUS 基板要求タイムアウト”が登録されます。この状態では、PA912 に接続の PROFIBUS

ケーブルの抜けや全スレーブ機器が正常に動作していない事が考えられます。

注記 ◆

エンジニアリングツールにおいて、PA912 のノード No に割り付いている、I/O バスヘルシーチェック

時間の設定は無効です。エンジニアリングツールが指し示すノード配下の I/O バス機器は、PA912

配下のスレーブ I/O 機器を意味しておりません。

第 3 章設定

6E8C5307 60

・グローバルエラービット offset b7 b6 b5 b4 B3 b2 b1 b0

16 NDT ACL

図 3-37 グローバルエラービット

表 3-6 グローバルエラービット

名称説明

NDT １：スレーブ停止あり

０：正常動作中

ACL １：自動クリアモード有効

０：自動クリアモード無効

・マスタ状態 offset b15 b14 b13 b12 b11 b10 b9 b8

16 マスタ状態

図 3-38 マスタ状態

表 3-7 マスタ状態

値名称説明

00h OFFLINE オフライン状態

40h STOP スレーブとのデータ伝送停止状態

80h CLEAR スレーブの入力情報を読み出せるが、出力はクリア、または保

持

C0h OPERATE サイクリックにデータ入出力動作中

・エラー発生リモートアドレス offset b7 b6 b5 b4 B3 b2 b1 b0

17 エラー発生リモートアドレス

図 3-39 エラー発生リモートアドレス

表 3-8 エラー発生リモートアドレス

値説明

00h マスタモジュール内でエラーなし

FFh マスタモジュール内でエラー発生



・スレーブ設定状態 offset b15 b14 b13 b12 b11 b10 b9 b8 b7 b6 b5 b4 B3 b2 b1 b0

24 15 14 13 12 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 0

25 31 30 29 28 27 26 25 24 23 22 21 20 19 18 17 16

26 47 46 45 44 43 42 41 40 39 38 37 36 35 34 33 32

27 63 62 61 60 59 58 57 56 55 54 53 52 51 50 49 48

28 79 78 77 76 75 74 73 72 71 70 69 68 67 66 65 64

29 95 94 93 92 91 90 89 88 87 86 85 84 83 82 81 80

30 111 110 109 108 107 106 105 104 103 102 101 100 99 98 97 96

31 －－ 125 124 123 122 121 120 119 118 117 116 115 114 113 112

図 3-40 スレーブ設定状態

表 3-9 スレーブ設定状態

値説明

1 リモートノード設定

0 リモートノード未設定

・スレーブ動作状態 offset b15 b14 b13 b12 b11 b10 b9 b8 b7 b6 b5 b4 B3 b2 b1 b0

32 15 14 13 12 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 0

33 31 30 29 28 27 26 25 24 23 22 21 20 19 18 17 16

34 47 46 45 44 43 42 41 40 39 38 37 36 35 34 33 32

35 63 62 61 60 59 58 57 56 55 54 53 52 51 50 49 48

36 79 78 77 76 75 74 73 72 71 70 69 68 67 66 65 64

37 95 94 93 92 91 90 89 88 87 86 85 84 83 82 81 80

38 111 110 109 108 107 106 105 104 103 102 101 100 99 98 97 96

39 －－ 125 124 123 122 121 120 119 118 117 116 115 114 113 112

図 3-41 スレーブ動作状態

表 3-10 スレーブ動作状態

値説明

1 リモートノード動作中

0 リモートノードなし、または動作停止

第 3 章設定

6E8C5307 62

・スレーブ診断状態 offset b15 b14 b13 b12 b11 b10 b9 b8 b7 b6 b5 b4 B3 b2 b1 b0

40 15 14 13 12 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 0

41 31 30 29 28 27 26 25 24 23 22 21 20 19 18 17 16

42 47 46 45 44 43 42 41 40 39 38 37 36 35 34 33 32

43 63 62 61 60 59 58 57 56 55 54 53 52 51 50 49 48

44 79 78 77 76 75 74 73 72 71 70 69 68 67 66 65 64

45 95 94 93 92 91 90 89 88 87 86 85 84 83 82 81 80

46 111 110 109 108 107 106 105 104 103 102 101 100 99 98 97 96

47 －－ 125 124 123 122 121 120 119 118 117 116 115 114 113 112

図 3-42 スレーブ診断状態

表 3-11 スレーブ診断状態

値説明

1 新しい診断情報あり

0 新しい診断情報なし



3.3.2 ネットワーク変数登録方式

3.3.2.1 構成の登録

I/O ノードへ PA912-N を登録します。

「I/O ノード」を選択し、メニュー－「ファイル」－「新規作成」を選択します。

任意の I/O ノード No. および「I/O ノード機器名=PA912-N」を設定し、

「OK」ボタンをクリックします。

図 3-43 Ｉ/Ｏノードの新規作成画面

第 3 章設定

6E8C5307 64

3.3.2.2 モジュールパラメータの設定

次の手順で、PA912-NM へのモジュールパラメータの設定を行います。

モジュールパラメータ設定画面を起動します。

「PA912-NM」を選択し、メニュー－「ファイル」－「モジュールパラメータ」を選択します。

図 3-44 モジュールパラメータ画面の起動



モジュールパラメータを設定します。

モジュールパラメータ画面で、各種パラメータを設定します。

接続されるスレーブ I/O機器のメーカ仕様によっては、入出力のワードデータにて上位バイトアド

レスと下位バイトアドレスのデータが反転（スワップ）することがあります。この問題を解決するた

めには、nV ツールのモジュールパラメータの設定画面からバイトスワップ（入力）ないしはバイト

スワップ（出力）のタブから反転したいワードアドレスに対して、スワップ列の値を”する”に変更し

てください。その後、ダウンロードをしてください。メンテナンススイッチを切入してください。

図 3-45 モジュールパラメータ画面

◇補足

・モジュールパラメータの詳細は、「第1 章 PA912 モジュールの導入にあたって」を参照ください。

◆重要

・PA912 へ登録内容をダウンロードした後は、一度、PA912 への DC24V システム電源を切断し

その後再投入してください。この操作を行わないと、ダウンロードした設定内容が有効となりません。

・PA912 の Slave I/O の入出力データのバイトスワップが必要な場合は、モードスイッチ 3 を ON して

バイトスワップモードとしてください。モードスイッチ 3 が OFF のままですと、バイトスワップモードが

有効になりません。

第 3 章設定

6E8C5307 66

3.3.2.3 ネットワーク変数の登録

ProfibusLAN へネットワーク変数を追加する。

ProfibusLAN に PA912-NM を登録し、ProfibusLAN の送信ブロック画面を開きます。

ProfibusLAN のスキャンメモリを選択し、メニュー－「ファイル」－「送信ブロック」を選択します。

図 3-46 送信ブロック画面の起動

送信ノードを登録します。

送信ブロック画面で、スレーブ I/O：出力および、スレーブ I/O：入力に対応するブロックを登録し

ます。

図 3-47 送信ブロック画面

出力は PA912-NM

入力は PF_X



ネットワーク変数（スレーブ I/O：出力）を登録します。

送信ノードが PA912-NM のブロックを選択し、［ネットワーク変数を開く］ボタンを押します。ネット

ワーク変数画面で、変数名、データ型、コメント（任意）、I/O 速度、タスク指定を入力します。

図 3-48 ネットワーク変数画面（スレーブ I/O：出力）

ネットワーク変数（スレーブ I/O：入力）を登録します。

送信ノードが PF_X のブロックを選択し、［ネットワーク変数を開く］ボタンを押します。ネットワーク

変数画面で、変数名、データ型、コメント（任意）、I/O 速度を入力します。

受信ノードを PA912-NM に設定後、変数を選択し、［入力変数に割り当てる］をクリックし、

PA912-NM の入力変数に登録します。

図 3-49 ネットワーク変数画面（スレーブ I/O：入力）

第 3 章設定

6E8C5307 68

3.3.2.4 PA912 RAS 変数の設定

PA912 へ接続されている PROFIBUS スレーブ機器の動作状態や PA912 のステータス情報

などの RAS 情報を nV ツールで I/O 変数として登録し、参照することができます。

PA912-NM モジュールへＩ/Ｏ変数を追加する

PA912-NM を選択し、メニュー－「ファイル」－「I/O 変数」を選択します。

図 3-50 I/O 変数画面の起動



I/O 変数を登録します。

I/O 変数画面では、「標準変数の登録」ボタンをクリックします。


図 3-52 I/O 変数登録後の画面

◇補足

・ RAS 変数の詳細は、「3.3.1.4 PA912 RAS 変数の設定」を参照してください。

第 3 章設定

6E8C5307 70

3.3.3 タグ登録

PA912 をユニファイドコントローラ type2 と接続する場合、エンジニアリングツールのタグエディタ

機能より登録したタグを OIS-DS で計器表示することができます。

タグ機能については、『ユニファイドコントローラ nV シリーズ type2 機能説明書』(6E8C5100)を

参照してください。

タグエディタの操作方法は、『ユニファイドコントローラ nV シリーズ／統合コントローラ V シリーズ

nV ツール(基本編)取扱説明書』(6E8C4890)を参照してください。

◇補足

PA912 ではエンジニアリングツールで設定した PA912 の I/O 変数に登録した変数をタグの入出力

点変数名に割り当て、OIS-DS で計器表示および操作が行えます。入出力点変数名には IQNo を

使用します。

注記 ◆

PA912 のタグ機能にてプロセスアラームはサポートされません。

71

第 4 章起動と停止 PA912 モジュールの操作について、操作前の確認、起動と停止方法を説明します。

4.1 起動前のスイッチの確認 ····················································· 72

4.2 起動のしかた ··································································· 72

4.3 停止のしかた ··································································· 73

第 4 章起動と停止

6E8C5307 72

4.1 起動前のスイッチの確認

起動前に、スイッチや配線を確認してください。詳細は「第 2 章設置と配線」を参照してください。

電源の起動／停止は、『ユニファイドコントローラ nv シリーズコントローラユニット取扱説明書

（6E8C4820）』を参照してください。

4.2 起動のしかた

ユニファイドコントローラの起動は次の手順で行います。

1 コントローラユニットの電源を投入する

電源モジュールの POWER 表示 LED が緑色に点灯します。

2 TC-net I/O ベースユニット供給外部電源を投入する

3 PROFIBUS スレーブ I/O 外部電源、およびスレーブ I/O 負荷電源を投入する

この外部電源と負荷電源は、なるべく共用します。

これができない場合は、外部電源と負荷電源が同時に投入(または、外部電源→負荷電源の順)

されるようにしてください。

電源は次の順序で投入する

nv シリーズの電源投入→TC-net I/O ベースユニットの

電源投入→PROFIBUS スレーブ I/O モジュール外部

電源と外部負荷電源投入

この投入順序が守られていない場合、誤動作により事故・

機械破損の原因になります。

4 コントローラモジュールの動作モードスイッチを「RUN」に切り替える

PROFIBUS スレーブ I/O モジュールの構成及び種別によっては、

機器の起動が遅いため、コントローラモジュールの“ＲＵＮ”切替え

時に”I/O ノード異常（軽故障）“がシステムログに登録される場合が

あります。但し、PROFIBUS スレーブ I/O モジュールが正常に、

TC-net I/O ループに参入時には、異常は回復します。

4.3 停止のしかた


4.3 停止のしかた

ユニファイドコントローラは、次の順序で停止します。

1 コントローラモジュールの動作モードスイッチを「HALT」に切り替える

2 PROFIBUS スレーブ I/O 外部電源、およびスレーブ I/O 負荷電源を OFF する

この外部電源と負荷電源が共用できない場合は、同時に OFF(または、負荷電源→外部電源の順)

にしてください。

3 TC-net I/O ベースユニット供給外部電源を OFF にする

4 コントローラユニットの電源を OFF にする

システムの安全上、PROFIBUS スレーブ I/O 負荷電源

を nv シリーズの電源よりも先に OFF にする

これらが守られていない場合、事故・機械の破損の原因に

なります。

PROFIBUSスレーブ I/Oモジュールへ供給する外部電源は、

できるだけ負荷電源と共用にしてください。これができない

場合は、外部電源と負荷電源が同時に OFF にするよう

システムを構成してください。

第 4 章起動と停止

6E8C5307 74

75

第 5 章トラブルシューティング PA912 モジュールのトラブルシューティングについて説明します。

第 5 章トラブルシューティング

6E8C5307 76

製品の状態表示 LED が、「表 1-3 TC-net I/O ループ状態表示 LED の内容と表示」

(9 ページ)の正常時表示と異なる表示をした場合や、ヒューマンインタフェースステーション

で異常を検出した場合は、直ちに使用を止め、最寄りの当社サービス担当窓口に連絡して

ください。

■ PA912 モジュール本体の故障診断

PA912 の前面には LED 表示があり、モジュールの状態を表示します。

次表を参照して、診断してください。

表 5-1 PA912 の LED による診断(1)

状態名状態表示ＬED

状態対応処理 RUN ERR

正常動作点灯消灯正常－

異常動作消灯点灯モジュール

異常

モジュール交換。

当社サービス担当窓口まで

連絡してください。

■ TC-net I/O ループの故障診断

PA912 の前面には TC-net I/O ループの状態を表示する LED があります。

次表を参照して、診断してください。

表 5-２ PA912 の LED による診断(2)

状態名状態表示ＬED 伝送ループコネクタ LED

状態対応処理 LP SCAN LNK1 ACT1 LNK2 ACT2

正常動作点灯点灯点灯点滅点灯点滅正常－

異常動作消灯消灯消灯上記以外消灯上記以外 I/O ループ伝

送異常

当社サービス担当窓口

まで連絡してください。

■ PROFIBUS 通信状態の故障診断方法

PA912 の前面には FROFIBUS の通信状態を表示する LED があります。

表 5-3 LED による診断

状態名 LED 表示

状態対応処置 CFG COM MODE TOK

正常動作緑点灯緑点灯緑点灯緑点灯正常－

異常動作上記以外上記以外上記以外消灯エラーあり表 1-4 PROFIBUS 表示 LED

の内容と表示（10 ページ）を

参照ください。


■ システムログの読出方法

問題点解析のため、I/O ノードのシステムログを採取します。

I/O ノードのシステムログは、ユニファイドコントローラ nv シリーズ／統合コントローラ V シリーズ

エンジニアリングツール nV-Tool で、採取することができます。

システムログ採取の手順を次に示します。nV-Tool のオンラインヘルプ、および『ユニファイドコントロー

ラ nvシリーズ／統合コントローラ Vシリーズエンジニアリングツール 4・基本編取扱説明書(6E8C4890)』

を併せて参照してください。

1 システムビューを表示する

2 Ｉ／Ｏノードの状態を表示する

I/O ノードの状態を表示するには、該当のコントローラを選択して、

I/O ノード状態ボタンを選択します。

または、［I/O 状態］欄をダブルクリックします。I/O ノード単位で、I/O ノードおよび、I/O モジュールの

代表アラーム状態が表示されます。

3 システムログを表示する

I/O ノードのシステムログを表示する場合は、該当の PA912 を選択して、メニュー＜表示＞

＜システムログ＞を選択します。

4 表示したシステムログを、ファイルに保存する

画面内に表示されているシステムログ情報は、CSV 形式でファイルに保存できます。

保存はメニュー＜ファイル＞＜ファイルの保存＞により実施できます。

第 5 章トラブルシューティング

6E8C5307 78

79

第 6 章保守点検 PA912 モジュールの日常点検、定期点検、および清掃などの保守点検について説明します。

6.1 点検 ···································································· 81

6.1.1 日常点検 ····························································· 81

6.1.2 定期点検 ····························································· 82

6.2 保守部品 ······································································· 83

第 6 章保守点検

6E8C5307 80

安全のため、製品内部には手を触れないこと


清掃などで製品に触れる場合は人体の静電気を取り除く

人体に帯電した静電気によって、製品が故障する可能性が

あります。

清掃をするときは、製品のスイッチ設定を変更しない

ケーブル類にストレスを与えない

ケーブル類に触れるなどでストレスを与えると、誤動作や事

故の原因になります。

異常発生時は、直ちに使用を止める

電源が投入できないなど、異常が発生したときは使用を止

め、当社サービス担当窓口まで連絡してください。

6.1 点検


6.1 点検

6.1.1 日常点検

日常点検は、次の項目を実施してください。

発煙、異臭があるときは、電源を OFF にする

火災や感電の原因になります。

◇補足

システムを正常に保ち、不要なトラブルを未然に防ぐために、日常点検、定期点検、清掃をしてください。

■ 正面パネル

＜LED>

各 LED が見えにくくなっていないか点検します。見えにくい場合は、柔らかい布などで清掃して

ください。このとき、スイッチが切り替わらないように注意してください。

また LED の状態は正面から確認してください。

＜PROFIBUS コネクタ＞

次の事項を確認してください

・ケーブルが正しく接続されていること

・ケーブルの接続に異常がないこと

・ケーブルの外れかけや、外観に異常がないこと

異常が発見された場合は、｢第 5 章トラブルシューティング｣の手順に従ってください。

■ 通気口

製品の正面パネルおよび上部の通気口に、ほこりや汚れがないかを点検します。

ほこりや汚れで通気口がふさがれている場合は、掃除機などでほこりを吸った後、

やわらかい布などで清掃してください。

■ 室内環境

製品を設置している場所の温度、湿度が製品仕様範囲(付録 A の表 A-1)内にあることを

確認してください。


6E8C5307 82

6.1.2 定期点検

次の項目を定期的(6 ヵ月に 1 度程度)に確認してください。

また周囲の状況・環境が変わった場合にも、確認してください。

点検時にモジュールの電源端子部で電源電圧を測定

する場合は、十分注意して作業する


装置やモジュール、ボードの改造・修理・分解・調整は

しない

感電・火災・けが・故障の原因になります。

動作不良・故障時は、支社店またはサービス代理店へ連絡し

てください。

表 6-1 定期点検項目

項目点検内容判定基準

取付け状態 I/O ベースユニットの DIN レール、モジュールの I/O ベース

ユニットへの取付けは、しっかり固定されているか緩み、ガタがないこと

ケーブルのコネクタのゆるみ、ケーブルの損傷がないか緩み損傷がないこと

PA912

モジュール BU90A の I/O ベースユニット電源端子台で電圧測定規定値内であること

状態表示 LED の確認正常に点灯すること

PROFIBUS

スレーブ I/O 入力状態表示 LED の確認正常に点灯すること

出力状態表示 LED の確認正常に点灯すること

I/O 端子台はしっかり固定されているか緩み、ガタがないこと

端子ネジの緩みはないか緩みがないこと

配線ケーブルに損傷はないか損傷がないこと

周囲環境温度、湿度、振動、ほこりなどが規定値内か確認する一般仕様内であること

6.1 点検


6.2 保守部品

故障発生時に早期復旧を図るために、低限次の保守部品を準備されることをお勧めします。

表 6-2 保守部品

品名数量備考

PA912 モジュール 1 枚システムダウンを小限に食い止めるために、

低 1 枚予備としてください。

光ケーブル 1 本システムダウンを小限に食い止めるために、

低各 1 本予備としてください。 PROFIBUS 伝送ケーブル 1 本

◆重要

予備品の保管にあたっては、高温、多湿の場所は避けてください。


6E8C5307 84

85

付録 A 仕様

A.1 一般仕様 ································································· 86

A.2 PA912 と BU90A 仕様 ················································ 87

A.3 PA912 伝送仕様 ······················································· 88

A.4 DC24V システム電源仕様 ··········································· 89

A.5 シリアル通信ポート(RS-232C)伝送仕様 ·························· 90

A.6 バイトスワップモード仕様 ············································· 90

A.7 OIS-DS システムアラーム仕様 ····································· 92

A.8 システム障害時における入出力データ仕様 ······················ 95

付録 A 仕様

6E8C5307 86

A.1 一般仕様

表 A-1 PA912 一般仕様

項目仕様

使用温度範囲

(製品周囲温度)

0 ~ 55°C

使用湿度範囲 10 ~ 95%RH(結露しないこと)

保存温度範囲－40 ~ 70°C

塵埃 0.3mg/m3以下 (導電性塵埃がないこと)

耐振動性 5 ≤ f < 9Hz：片振幅 3.1mm

9 ≤ f < 150Hz：定加速度 9.8m/s2

耐衝撃性 147m/S2 (3 軸方向)

接地 D 種接地

雰囲気腐食性ガスのないこと

耐電圧（電源端子－ FG 間） AC500V 1 分間

長時間保管する場合は、常温、常湿環境下で保管してください。

表 A-2 長時間保管時環境

項目環境

温度 0 ~ 40°C

湿度 20 ~ 80%RH(結露しないこと)

温度変化率 10°C/H 以下

保管形態梱包箱に収納、保管すること。

A.2 PA912 と BU90A 仕様


A.2 PA912 と BU90A 仕様

表 A-3 に PA912 と BU90A の仕様を示します｡

表 A-3 PA912/BU90A 仕様

分類項目仕様

性能仕様故障検出ウォッチドックタイマエラー

メモリ ECC エラー(コモンメモリ)

バスタイムアウトエラーなど

TC-net I/O

ループ仕様

システム光

トポロジループ

伝送速度 100Mbps

冗長化一重ループのみ可能

接続ノード数大 254 ノード

接続 I/O アダプタ数大 32 アダプタ

伝送ケーブル光ファイバー

(コア径/クラッド 50/125、62.5/125)

接続コネクタ光モジュール

大ケーブル長 2km

総延長 4km

通信サービススキャン伝送／メッセージ伝送

スキャン周期高速スキャン：100μs～

中速スキャン：1ms～

スキャン伝送容量 64kW／システム(1024 ブロック／システム)

大送信容量 32kW／ノード

モジュール仕様冷却方式自然空冷

寸法 PA912:35×185×95mm

BU90A：72×200×30mm

質量 PA912+BU90A：500g 以下

電源電圧範囲 DC20.4V～DC26.4V(DC24V+10% －15%)

BU90A 電源端子台より供給

電源端子 M3.5 ビス端子台(BU90A)

消費電流

(定格電源入力時)

0.5A 以下(24VDC) (PA912/1 台)

通信インタフェース PROFIBUS-DP

◆重要

・ PA912 では、ファームウェアバージョンと PA912 用東芝 GSD ファイルは、

「1.1 PA912 モジュールの機能と特長」に記載している組合せ条件にてご使用下さい。

指定の組合せ条件で使用しない場合、正常に動作しません。

なお、PA912 のファームウェアバージョンは、nv ツールにて確認できます。

・バイトスワップモードをご使用する場合は、PA912 ファームウェアバージョン V2.20 以降及び

nv ツールバージョン 4.8.3 以降が必要となります。

付録 A 仕様

6E8C5307 88

A.3 PA912 伝送仕様

表 A-4 PA912 伝送仕様

項目仕様

PROFIBUS 規格 EN50170 準拠、IEC61158 準拠

PROFIBUS プロトコルバージョン DP-V0a

トポロジバス型

伝送ステーション数

（PA912 を含む）

大 32 ステーション／セグメント（リピータなし）

大 124 ステーション（大 9 リピータ）

データ伝送速度 9.6k ~ 12Mbps

物理層 RS-485 （フォトカプラ絶縁あり）

伝送符号マンチェスター

変調方式ベースバンド

アクセス方式トークンパッシング

通信サービスサイクリック伝送

入力：768 ワード+RAS 情報 35 ワード

出力：768 ワード

非サイクリック伝送b

未サポート

a. DP-V0 では DP-V1 のスレーブ機器とはサイクリック通信（DP-V0 の通信）が可能です。

b. PA912 では DP-V1 の非サイクリック通信は使用できません。

A.4 DC24V システム電源仕様


A.4 DC24V システム電源仕様

BU90A に供給する DC24V システム電源要求仕様を表 A-5 に示します。

推奨電源：TDK ラムダ株式会社製 EWS-□□-24(□□：電源容量)

表 A-5 システム電源仕様

仕様備考

電源電圧範囲 20.4V ~ 26.4V (24V +10%, -15%)

リップル電圧 24V 5%以下(p-p)

保護回路過電流保護、過電圧保護回路を有すること。

過電圧保護は 27V ~ 33V の範囲で検出すること

付録 A 仕様

6E8C5307 90

A.5 シリアル通信ポート(RS-232C)伝送仕様

表 A-6 シリアル仕様

項目仕様

データ伝送速度最大 9600bps

同期方式調歩同期

伝送ケーブル 9 ピン－9 ピン D-sub コネクタ付きクロスケーブル

ケーブル長最大 15m

通信方式半二重

通信設定パリティビット：なし

キャラクタ長：8 ビット

ストップビット：1 ビット

A.6 バイトスワップモード仕様

バイトスワップモードでは、PROFIBUS Slave I/O が持つ機器情報を PA912 が自動で判定します。

PROFIBUS Slave I/O 機器が伝送路にワード単位のデータを伝送する場合、機器によっては上位バイト

アドレス・下位バイトアドレスに格納されているデータが、nV コントローラで扱うデータに対して反転してい

る（バイトスワップが発生している）場合があります。

このときは、PA912 のモードスイッチでバイトスワップモードを有効化し、nV ツールでバイトスワップの

設定をしてください（バイトスワップモードの設定方法については、3 章を参照ください）。

表 A-7 バイトスワップモードで対応する PROFIBUS Slave I/O の仕様

PROFIBUS Slave I/O 機器の仕様バイトスワップモード

データ

フォーマットデータの並び

nV-Tool

設定

PA912

スイッチ設定

バイト－－ △

ワードビッグエンディアン－－

リトルエンディアン □ △

－：バイトスワップの設定は不要です

□：nV ツールでバイトスワップ指定を設定する必要があります

△：PA912 のバイトスワップモードを設定する必要があります

A.6 バイトスワップモード仕様


図 A-1 バイトスワップモード nV ツールのスワップ指令が不要の場合

図 A-2 バイトスワップモード nV ツールのスワップ指令が必要な場合

◆注記

・バイトスワップモードで並替えができるデータはワード単位です。

・バイトスワップモードを有効にするには、動作モードスイッチ 3 を ON にしてください。

このとき、PA912 のファームウェアバージョン 2.20 以上、及び nV ツール V4.8.3 以上であることを

確認してください。

PA912 のファームウェアバージョンは、nV ツールから確認できます。

・動作モードスイッチ 3 を ON にした後、

メンテナンススイッチを用いて PA912 を再立上げしてください。再立上げ完了後バイトスワップ

モードが有効となります。

・バイトスワップモードを無効（動作モードスイッチ 3 を OFF 工場出荷時設定）とした場合、

nV ツールからのバイトスワップ要求は受付けません。

・バイトスワップモードでは、PROFIBUS Slave I/O 機器と TC-net I/O Loop のデータ交換周期が

大 20%低下します。

ＰＲＯＦＩＢＵＳ-ＤＰＴＣ-net I/O ループ

スキャン伝送

PROFIBUSスレーブＩ/Ｏ機器

リトルエンディアン

2Ｎ2Ｎ＋１

2Ｎ

2Ｎ+1

０１０

１

2Ｍ

2Ｍ＋１Ｈ

Ｌ

バイトデータ

ワードデータ

Ｈ

Ｌ

2Ｍ2Ｍ＋１

ＨＬ

０

１０１ＨＬ


０１Ｈ

バイトデータバイトデータワードデータ

機器１バイト

機器2バイト

機器３ワード


nV ツールからの

スワップ指定が必要

バイトデータはそのままスルー

2Ｎ

2Ｎ+1

2Ｍ

2Ｍ＋１

Ｌ

nV ツール

でバイトスワップ指定を行う必要がある

PROFIBUS基板

入・出力エリア

ＴＣ-net I/O ループ

コモンメモリ


コモンメモリ

ＰＡ912nvコントローラ（ＰＵ811/ＰＵ866）

ＰＲＯＦＩＢＵＳ-ＤＰＴＣ-net I/O ループ

スキャン伝送

PROFIBUSスレーブＩ/Ｏ機器


2Ｎ2Ｎ＋１

2Ｎ

2Ｎ+1

０１０

１

2Ｍ

2Ｍ＋１Ｈ

Ｌ

バイトデータ

ワードデータ

Ｈ

Ｌ

2Ｍ2Ｍ＋１

ＨＬ

０

１０１ＨＬ


０１Ｈ

バイトデータバイトデータワードデータ

機器１バイト

機器2バイト

機器３ワード


nV ツールからの

スワップ指定が必要

バイトデータはそのままスルー

2Ｎ

2Ｎ+1

2Ｍ

2Ｍ＋１

Ｌ

nV ツール

でバイトスワップ指定を行う必要がある

PROFIBUS基板

入・出力エリア


コモンメモリ


コモンメモリ

ＰＡ912nvコントローラ（ＰＵ811/ＰＵ866）

付録 A 仕様

6E8C5307 92

A.7 OIS-DS システムアラーム仕様

PA912 をユニファイドコントローラ type2 と接続した場合、type2 コントローラをサポートする HMI である

OIS-DS より、PA912 のシステムアラームを確認することができます。

図 A-3 ステーション状態表示画面

PA912 のシステムアラームを参照するためには、ステーション状態表示画面メニューにある、

「CPU I/O ノード」を選択します。

◆注記

・ OIS-DS で PA912 のシステムアラーム表示させるためには、OIS サービスコントロールの

バージョンが V04.C7 以上であることを確認してください。

A.7 OIS-DS システムアラーム仕様


図 A-4 CPU I/O ノード状態表示画面

CPU I/O ノード状態表示画面では、エンジニアリングツールで登録した I/O ノードの一覧が表示されます。

CPU I/O ノード状態表示画面より、PA912 の TC-net I/O ループアドレス設定スイッチで設定したアドレス

の「I/O ノード x」(x: TC-net I/O ループアドレス)を選択します。

図 A-5 選択 TC-net I/O ループアドレス I/O ノード状態表示画面

PA912 の I/O ノードを選択した場合、図 A-5 の状態表示画面が表示されます。

この状態表示画面より、「PA912(プライマリ)」を選択します。

付録 A 仕様

6E8C5307 94

図 A-6 PA912 システムアラーム画面

表 A-8 に PA912 システムアラーム画面で表示されるシステムアラーム概要を示します。

表 A-8 システムアラーム表示項目

番号項目グレード内容

16 I/O ループ伝送異常重故障 TC-net I/O ループの PA912 モジュールで伝送異常が

発生した。

17 運転モード－ PA912 モジュールの運転状態表示。

21 スレーブ伝送断軽故障 PA912 モジュールとエンジニアリングツールより設定し

た PROFIBUS スレーブ機器で通信異常が発生した。

25 コンフィグレーション不定軽故障 PA912 モジュールのスレーブ機器構成情報の未設定

状態を検出した。

31 ハードロジック異常軽故障 PA912 に装着されている PROFIBUS-DP 用通信 I/F

モジュールのハードウェアチェックで異常を検出した。

32 ヘルシーカウンタ停止軽故障 PA912 に装着されている PROFIBUS-DP 用通信 I/F

モジュールの異常を検出した。

◆注記

・ PA912 起動時にスレーブ伝送断のシステムアラームを検出する場合があります。

A.8 システム障害時における入出力データ仕様


A.8 システム障害時における入出力データ仕様

システム障害発生時の入出力データの値を以下の表 A-9 に示します。

表 A-9 システム障害時における入出力データ仕様

システム障害の要因入力データ（上りデータ）出力データ（下りデータ）

コントローラまたは TC-net I/O

ループに異常が起きた場合

TC-net I/O ループ異常

入力データは､コントローラが PA912

から受信した終のスキャンデータ

の値となります｡

①異常時の送信動作：動作停止

PROFIBUSの伝送が停止となるため

出力データは､各スレーブにて設定された

モードに従った値となります｡

②異常時の送信動作：継続 1

出力データは､スレーブがPA912から

受信したデータ(PA912がコントローラ

から受信した終データ)の値となります｡

③異常時の送信動作：継続 2

出力データは､スレーブがPA912から

受信したデータ(0クリアされたデータ)の

値となります。

PA912 がエラーダウンした場合入力データは､コントローラが PA912

から受信した終のスキャンデータ

の値となります｡

PROFIBUSの伝送が停止となるため



PROFIBUS 基板に異常が

起きた場合

(ABM-DPV1 アンヘルシー)

入力データは､コントローラが

PA912 から受信したスキャンデータ

(PA912 がスレーブから受信した

終データ)の値となります｡

PROFIBUS の伝送が停止となれば



あるスレーブの回線のみ異常が

起きた場合

(他のスレーブ回線正常)

回線異常のスレーブ

回線異常起きているスレーブの


から受信したスキャンデータ

(0 クリアされたデータ)の値となります｡

回線異常のスレーブ

PROFIBUS 回線異常のため出力データ

は､各スレーブにて設定されたモードに従

った値となります｡

PROFIBUS 回線に異常が起き

た場合(全スレーブ回線異常)


から受信したスキャンデータ

(0 クリアされたデータ)の値となります｡

PROFIBUS 回線異常のため出力データ

は､各スレーブにて設定されたモードに従

った値となります｡

付録 A 仕様

6E8C5307 96

97

付録Ｂ外形寸法

付録 B 外形寸法

6E8C5307 98

PA912 と BU90A を組み合わせたときの外形寸法を示します。

図 B-1 PA912 と BU90A を組み合わせたときの外形寸法図

99

付録C 関連製品

付録 C 関連製品

6E8C5307 100

表 C-1 関連製品（ケーブル/コネクタ）

項目仕様備考

PROFIBUS 用

ツイストペアケーブル

PROFIBUS DP 用

タイプ A ケーブル

詳細は、日本プロフィバス

協会の HP を参照くださ

い。

(http://www.profibus.jp/) PROFIBUS 用

コネクタ

D-SUB 9 ピンコネクタ

(IP20)

表 C-2 関連製品（PROFIBUS コンフィギュレータツール）

製品名メーカ動作 OS

Anybus NetTool-PB HMS Industrial Networks Windows

98/ME/NT/2000/XP/Vista

◆注記


別途 HMS 社よりご購入ください。詳細は、HMS 社の Web サイトをご参照下さい。

(http://www.anybus.jp/)

・ HMS社製PROFIBUSコンフィギュレータツール(Anybus NetTool-PB)はVersion1.6.1.1以降を


101

付録D 10 進－16 進変換表

付録 D 10 進－16 進変換表

6E8C5307 102

表 D-1 10 進－16 進変換表(1)

10 進数 16 進数 10 進数 16 進数 10 進数 16 進数 10 進数 16 進数

0 0 32 20 64 40 96 60

1 1 33 21 65 41 97 61

2 2 34 22 66 42 98 62

3 3 35 23 67 43 99 63

4 4 36 24 68 44 100 64

5 5 37 25 69 45 101 65

6 6 38 26 70 46 102 66

7 7 39 27 71 47 103 67

8 8 40 28 72 48 104 68

9 9 41 29 73 49 105 69

10 A 42 2A 74 4A 106 6A

11 B 43 2B 75 4B 107 6B

12 C 44 2C 76 4C 108 6C

13 D 45 2D 77 4D 109 6D

14 E 46 2E 78 4E 110 6E

15 F 47 2F 79 4F 111 6F

16 10 48 30 80 50 112 70

17 11 49 31 81 51 113 71

18 12 50 32 82 52 114 72

19 13 51 33 83 53 115 73

20 14 52 34 84 54 116 74

21 15 53 35 85 55 117 75

22 16 54 36 86 56 118 76

23 17 55 37 87 57 119 77

24 18 56 38 88 58 120 78

25 19 57 39 89 59 121 79

26 1A 58 3A 90 5A 122 7A

27 1B 59 3B 91 5B 123 7B

28 1C 60 3C 92 5C 124 7C

29 1D 61 3D 93 5D 125 7D

30 1E 62 3E 94 5E 126 7E

31 1F 63 3F 95 5F 127 7F


表 D-2 10 進－16 進変換表(2)

10 進数 16 進数 10 進数 16 進数 10 進数 16 進数 10 進数 16 進数

128 80 160 A0 192 C0 224 E0

129 81 161 A1 193 C1 225 E1

130 82 162 A2 194 C2 226 E2

131 83 163 A3 195 C3 227 E3

132 84 164 A4 196 C4 228 E4

133 85 165 A5 197 C5 229 E5

134 86 166 A6 198 C6 230 E6

135 87 167 A7 199 C7 231 E7

136 88 168 A8 200 C8 232 E8

137 89 169 A9 201 C9 233 E9

138 8A 170 AA 202 CA 234 EA

139 8B 171 AB 203 CB 235 EB

140 8C 172 AC 204 CC 236 EC

141 8D 173 AD 205 CD 237 ED

142 8E 174 AE 206 CE 238 EE

143 8F 175 AF 207 CF 239 EF

144 90 176 B0 208 D0 240 F0

145 91 177 B1 209 D1 241 F1

146 92 178 B2 210 D2 242 F2

147 93 179 B3 211 D3 243 F3

148 94 180 B4 212 D4 244 F4

149 95 181 B5 213 D5 245 F5

150 96 182 B6 214 D6 246 F6

151 97 183 B7 215 D7 247 F7

152 98 184 B8 216 D8 248 F8

153 99 185 B9 217 D9 249 F9

154 9A 186 BA 218 DA 250 FA

155 9B 187 BB 219 DB 251 FB

156 9C 188 BC 220 DC 252 FC

157 9D 189 BD 221 DD 253 FD

158 9E 190 BE 222 DE 254 FE

159 9F 191 BF 223 DF 255 FF

付録 D 10 進－16 進変換表

6E8C5307 104

ユニファイドコントローラnvシリーズ PROFIBUS(PA912)モジュール取扱説明書

２０１８年４月第８版発行

産業システム統括部

〒２１２－８５８５神奈川県川崎市幸区堀川町７２番地３４

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無断複製および転載を禁ず

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